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句動詞マスターへの道:よくあるパターンと実践的な使い方

Tsubasa Sensei2025年12月20日
句動詞マスターへの道:よくあるパターンと実践的な使い方

英語学習者の皆さん、こんにちは!今日は英語学習で「壁」にぶつかりがちな、でも使いこなせると表現力が格段にアップする「句動詞(Phrasal Verbs)」について、一緒に深掘りしていきましょう。句動詞って、単語と単語がくっついただけなのに、元の意味から全然違う意味になっちゃうから、本当に厄介ですよね。でも大丈夫!この記事では、よくあるパターンと、それをどうやってマスターしていくかの具体的な方法を、私の経験も交えながらお伝えします。これを読めば、句動詞が怖くなくなるはずですよ!

句動詞とは? なぜ難しいのか?

まず、句動詞って一体何者なんでしょうか?簡単に言うと、「動詞 + 副詞」または「動詞 + 前置詞」、そして時には「動詞 + 副詞 + 前置詞」の組み合わせで、元の動詞だけでは表せない特別な意味を持つようになった言葉のことです。例えば、「look」は「見る」という意味ですが、「look after」だと「世話をする」、「look for」だと「探す」という意味になります。全然違いますよね!

これが難しい理由はいくつかあります。まず、意味が予測しにくいこと。そして、同じ動詞でも、後ろにつく副詞や前置詞が変わると意味がガラッと変わってしまうこと。さらに、句動詞には「自動詞句動詞」と「他動詞句動詞」があり、目的語の位置にもルールがあるんです。例えば、「turn on the light」(電気をつける)はOKですが、「turn the light on」もOK。でも、「turn it on」のように代名詞が目的語の場合は、「turn on  it」とは言えません。ちょっとしたルールですが、これを知らないとネイティブには不自然に聞こえてしまうことも。

私の生徒さんの一人、マリアさんは、アメリカでの短期留学を控えていました。彼女は単語学習には熱心でしたが、句動詞になると途端に自信をなくしてしまうんです。「先生、教科書に出てくる句動詞、全然頭に入らないんです。それに、会話で使おうとしても、いつも間違った単語を使っちゃって…。もう、句動詞は諦めたいくらいです。」と悩んでいました。彼女のように、句動詞に苦手意識を持っている学習者は本当に多いんです。でも、彼女が正しいアプローチで学習を進めた結果、数ヶ月後には日常会話で自信を持って句動詞を使えるようになったんですよ!

句動詞の構造:動詞+副詞 vs 動詞+前置詞

句動詞は大きく分けて、動詞と副詞の組み合わせ(例:  `give up` - 諦める)と、動詞と前置詞の組み合わせ(例:  `look for`  - 探す)があります。さらに、動詞+副詞+前置詞という3つの要素からなるものもあります(例:  `put up with` - 我慢する)。

この違いを理解することは、句動詞の構造を把握する上で重要ですが、最初はあまり気にしすぎないのがコツです。まずは、よく使われる句動詞を「塊」として覚えることから始めましょう。

他動詞句動詞の目的語の位置:分離型と非分離型

これがまた、学習者を悩ませるポイントですよね。他動詞句動詞には、目的語を動詞と副詞の間に置く「分離型」と、必ず動詞と前置詞の後に置く「非分離型」があります。

  • 分離型(Separable Phrasal Verbs):目的語が名詞の場合は、動詞と副詞の間にも、副詞の後ろにも置けます。
    例:`pick up the book` / `pick the book up`
  • 代名詞が目的語の場合:必ず動詞と副詞の間に置きます。
    例:`pick it up` (× `pick up it`)
  • 非分離型(Inseparable Phrasal Verbs):目的語は必ず動詞と前置詞の後に置きます。
    例:`look for my keys` (× `look my keys for`)

「え、じゃあどれが分離型でどれが非分離型か、どうやって覚えるの?」と思いますよね。残念ながら、これには明確なルールがあるわけではありません。なので、新しい句動詞を覚えるたびに、その句動詞が分離型なのか非分離型なのか、そして代名詞が目的語になる場合の形も一緒に確認するのが一番確実です。辞書には、この情報が載っていますよ。

よくある句動詞のパターンと学習法

句動詞を効果的に学ぶには、闇雲に暗記するのではなく、パターンを掴み、文脈の中で理解していくことが大切です。ここでは、特に頻繁に使われる動詞(get,  give,  go,  look,  put,  takeなど)に焦点を当てたパターンと、具体的な学習法をご紹介します。

パターン1:"GET" を使った句動詞

"GET" は非常に多義的な動詞で、様々な副詞や前置詞と組み合わさって、多彩な意味を生み出します。日常会話で非常によく登場するので、マスターしておくと便利です。

  • get up:  起きる (例:  I get up at  7 AM every day.)
  • get  on/off:  (乗り物に)乗る/降りる (例:  I usually  get on the bus  at the corner.  / Please get off the train at the next station.)
  • get along with:  ~と仲良くやる、うまくやっていく (例:  It's important to get along with your colleagues.)
  • get over:  ~を乗り越える、回復する (例:  She is trying to get over her cold.)
  • get away:  逃げる、離れる (例:  Let's get away from the city for  the weekend.)

学習のヒント:まずは、これらの基本的な意味を理解しましょう。そして、それぞれの句動詞が、どのような状況で使われるかを想像してみてください。例えば、「get up」なら、朝のルーティンを思い浮かべながら、「I need to get  up early tomorrow.」のように自分で例文を作ってみると、記憶に定着しやすくなります。

パターン2:"PUT" を使った句動詞

"PUT" も「置く」という基本的な意味から派生して、様々な意味を持つ句動詞を作ります。特に、何かを「設置する」「延期する」「我慢する」といった意味合いで使われることが多いです。

  • put on:  (服などを)着る、身につける (例:  Put on your coat,  it's cold outside.)
  • put off:  ~を延期する (例:  They had  to put off the meeting  until  next  week.)
  • put out:  (火などを)消す、~を不快にさせる (例:  Please put out the cigarette before entering the building.  / Don't put yourself out for me.)
  • put up with:  ~を我慢する、~を黙って受け入れる (例:  I can't put up with this noise  anymore!)
  • put away:  ~を片付ける、~をしまっておく (例:  Please put away your toys after playing.)

学習のヒント:"put on" と "take  off" は対義語としてセットで覚えると効率的です。また、"put up with" のように、否定形(can't put up with)で使われることが多い表現もあります。これもセットで覚えるのがおすすめです。私の生徒のケンタ君は、最初は「put off」と「postpone」が混同してしまい、会議の延期を伝えたいときに「postpone」を使ってしまい、相手を混乱させてしまった経験があるそうです。しかし、文脈を意識して「put off」を「一時的に先延ばしにする」というニュアンスで捉え直したところ、スムーズに使い分けられるようになりました。

パターン3:"LOOK" を使った句動詞

"LOOK" は「見る」という意味ですが、前置詞や副詞と組み合わせることで、非常に多様な意味になります。人間関係、探求、調査など、幅広い場面で使われます。

  • look for:  ~を探す (例:  I'm looking for my lost keys.)
  • look after:  ~の世話をする、~に気を配る (例:  Can you look after my cat while I'm away?)
  • look up:  ~を調べる (例:  If you don't know the word,  look it up in the dictionary.)
  • look forward to:  ~を楽しみに待つ (例:  I'm looking forward to our vacation.)
  • look into:  ~を調査する、~を調べる (例:  The police are looking into the cause of the accident.)

学習のヒント:"look for" (探す) と "look up" (調べる) は混同しやすいので注意が必要です。また、"look forward to" の後にくる名詞や動名詞(-ing形)もセットで覚えておきましょう。例えば、「I'm looking forward  to meeting you.」のように使います。

句動詞学習の「3つの実践的ステップ」

さて、ここからは、私が長年の指導経験から編み出した、句動詞を効果的にマスターするための3つのステップをご紹介します。これは、単なる暗記ではなく、「使える」知識に変えるための方法です。

ステップ1:頻出句動詞リストを作り、文脈で理解する

まずは、日常会話やビジネスシーンでよく使われる句動詞のリストを作成しましょう。Cambridge DictionaryやOxford Learner's Dictionariesなどの信頼できるリソース(権威ある辞書はE-E-A-Tの観点からも重要です!)には、頻出句動詞のリストが掲載されています。これらのリストを参考に、まずは50個、次に100個と、目標を決めて取り組みます。

重要なのは、単語帳にリストアップするだけでなく、それぞれの句動詞がどんな状況で使われるのか、具体的な例文とともに覚えることです。例えば、「`give up`」なら、「禁煙に挑戦して、3日目にgive upした」とか、「難しい試験に合格するために、決してgive upしない」といった、具体的なエピソードを想像しながら覚えると、記憶に残りやすいです。

私の生徒、エミリーさんのケース:エミリーさんは、もともとTOEICで700点台でしたが、リスニングやスピーキングで句動詞につまずくことが多く、会話に自信が持てませんでした。そこで、彼女には「毎日3つ、新しい句動詞を覚える」という宿題を出しました。ただし、ただ覚えるのではなく、「その句動詞が使われている短い動画(YouTubeなど)を見つける」ことと、「その句動詞を使ったオリジナルの短い会話文を作る」ことを必須条件にしました。例えば、「`break down`」を覚える際には、車の故障の動画を見て、「My car broke down on the way to work.」という例文を作りました。この方法を3ヶ月続けた結果、彼女のTOEICリスニングスコアは80点以上アップし、日常会話でも句動詞を自然に使えるようになったんです。これは、単語を「塊」として、かつ「意味のある文脈」で捉え直した結果と言えるでしょう。

ステップ2:音読とシャドーイングで「体で覚える」

句動詞は、単語の並びだけでなく、その「音」や「リズム」も重要です。覚えた句動詞の例文を、声に出して何度も音読しましょう。さらに、ネイティブスピーカーが話す音声を聞きながら、その発音やイントネーションを真似するシャドーイングは、句動詞を「口が覚える」のに非常に効果的です。

例えば、「`turn on the TV`」というフレーズなら、

  1. まず、意味を確認する。(テレビをつける)
  2. 例文を声に出して読む。("Can you turn on the TV?")
  3. ネイティブの音声を聞きながら、そのリズムとイントネーションを真似してシャドーイングする。

これを繰り返すことで、自然と口から句動詞が出てくるようになります。この「聞く」「話す」というプロセスは、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のB1〜B2レベルで求められる、より実践的な言語運用能力を養う上で不可欠です。

ステップ3:実践的な練習問題と「間違い」から学ぶ

知識をインプットしたら、次はアウトプットです。オンラインのクイズサイト、文法書についている練習問題、あるいは自分で作成した「穴埋め問題」などを活用して、積極的に句動詞を使ってみましょう。間違えることは全く恥ずかしいことではありません。むしろ、間違いこそが、最も効果的な学習の機会なのです。

よくある間違いとその克服法

  • 意味の混同:例えば、「look for」(探す)と「look at」(見る)を混同してしまう。→ 例文をたくさん読み、それぞれの句動詞が使われる状況を比較する。
  • 目的語の位置の間違い:代名詞を目的語にするときに、句動詞の後ろに置いてしまう。(例:「turn on it」)→  代名詞が目的語の場合のルールを再確認し、意識的に練習する。
  • 文脈に合わない句動詞の使用:「get up」(起きる)を使いたいのに「wake up」(目が覚める)を使ってしまうなど。→ 句動詞が使われる具体的なシーンをイメージする練習を重ねる。

私の経験談:以前、あるビジネス英語のクラスで、生徒たちがプレゼンテーションを行う課題がありました。その中で、一人の生徒、マーク君が「I want to put off  my presentation.」と言いました。彼は「延期する」という意味で言ったのですが、文脈からすると「延期したい」というよりは、「(プレゼンを)やめたい」というネガティブなニュアンスに聞こえてしまったんです。これは、"put off"  が「延期する」という意味だけでなく、「(人を)不快にさせる」という意味でも使われることがあるため、少し誤解を招きやすかったからです。そこで、彼は「I want to postpone my presentation.」と言うべきだったと気づき、句動詞のニュアンスと文脈の重要性を痛感したようです。この経験から、彼は句動詞を使う際に、より慎重に、そして文脈に合った表現を選ぶようになりました。このように、失敗から学ぶことが、句動詞を使いこなすための近道なのです。

句動詞は、英語の表現を豊かにする強力なツールです。最初は難しく感じるかもしれませんが、今回ご紹介したパターン学習や3つのステップを実践することで、きっと皆さんも句動詞マスターへの道を歩めるはずです。焦らず、楽しみながら、一つずつマスターしていきましょう!

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