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オーディオブックでリスニング力アップ!「聞くだけ」学習法を徹底解説

9English Team2025年11月30日
オーディオブックでリスニング力アップ!「聞くだけ」学習法を徹底解説

英語学習、特にリスニング力を伸ばしたいけど、どうやって勉強したらいいか悩んでいませんか?教科書やアプリもいいけれど、もっと手軽に、そして楽しく続けられる方法があるんです。それが、オーディオブックを活用した「聞くだけ」学習法。今回は、この効果的な学習法について、具体的なやり方から、学習効果を最大化するコツまで、私の経験も交えて詳しくお話ししますね。

なぜオーディオブックがリスニング力向上に効果的なのか?

まず、なぜオーディオブックがリスニング力アップに役立つのか、その理由をいくつか見ていきましょう。ただ漠然と聞くだけではなく、そのメカニズムを理解することで、学習のモチベーションもグッと上がるはずです。

ネイティブの自然な発音とイントネーションに触れられる

オーディオブックは、プロのナレーターやネイティブスピーカーが朗読しています。これは、普段私たちが学習で使う教材ではなかなか得られない、本物の英語のリズム、スピード、そして感情の込め方を自然にインプットできるということです。例えば、ニュース記事の読み上げだと、どうしても抑揚が少なくなりがちですが、小説の朗読なら、登場人物の感情が声色に反映されるので、よりリアルな英語表現に触れられます。これは、まるで海外ドラマを字幕なしで観ているような感覚に近いかもしれません。

多様な語彙と表現に触れる機会が増える

学習用の教材は、どうしても基礎的な語彙や表現に偏りがちです。しかし、オーディオブック、特に小説やノンフィクションなどは、日常会話ではあまり使われないような、より高度で専門的な語彙や、豊かな比喩表現に満ちています。例えば、ある学習者の方が、ファンタジー小説のオーディオブックをよく聞いていたところ、物語の中で使われる魔法やクリーチャーに関する独特な単語に自然と慣れていったそうです。これは、単語帳で覚えるだけでは得られない、文脈の中での語彙の理解を深めるのに役立ちます。

「ながら学習」で学習時間を確保しやすい

忙しい毎日の中で、まとまった学習時間を確保するのは至難の業ですよね。でも、オーディオブックなら、通勤中、家事をしながら、運動中など、「ながら学習」が可能になります。これは、学習時間を「作る」のではなく、「見つける」という発想。例えば、通勤時間が片道30分の方なら、毎日1時間、週に5時間ものリスニング時間を確保できる計算になります。これは、たとえ毎日30分でも、1ヶ月続けばかなりの学習量になりますよね。特別な時間を設けなくても、生活の一部として英語に触れられるのが、オーディオブックの大きな魅力です。

オーディオブック学習の効果を最大化する具体的なステップ

さて、オーディオブックをただ聞くだけでは、効果は半減してしまうことも。ここでは、学習効果をグッと高めるための具体的なステップをご紹介します。これは、私が長年英語を教えてきて、多くの学習者の方に試していただいて効果を実感した方法です。

ステップ1:自分に合ったレベルと興味のあるジャンルを選ぶ

これが一番大切かもしれません!いきなり難易度の高いものを選んでも挫折するだけですし、逆に簡単すぎても学習効果は薄れてしまいます。CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のレベルや、IELTS、TOEICの目標スコアなどを参考に、自分の現在のレベルより少しだけ上のレベル(i+1)のものを選ぶのがおすすめです。そして何より、自分が「面白い!」と思えるジャンルを選ぶこと。小説、ビジネス書、自己啓発、歴史、科学…選択肢は無限大です。興味がないものを無理に聞いても、すぐに飽きてしまいますからね。

【実例】

例えば、TOEICで600点を目指しているAさんは、最初は有名なビジネス書を聴いていましたが、内容が難しく、あまり面白みを感じられずにいました。そこで、好きなSF小説のオーディオブックに変えてみたところ、物語に引き込まれ、毎日欠かさず聴けるようになったそうです。結果、3ヶ月後にはTOEICのスコアが720点にアップしました。

ステップ2:まずは「ながら聞き」で全体像を掴む

最初のうちは、通勤中や家事をしながらなど、「ながら聞き」でOKです。まずは、作品全体に慣れること、そして、どんな内容なのか、どんな登場人物がいるのか、大まかなストーリーを掴むことを目標にしましょう。この段階で、全ての単語やフレーズを理解しようと気負う必要はありません。まるで、初めて外国の映画を観て、大まかなストーリーは理解できるけれど、細かいセリフは聞き取れない、あの感覚です。まずは、英語の音のシャワーを浴びるイメージで。

ステップ3:集中して「音読・シャドーイング」に挑戦する

全体像が掴めてきたら、次は集中できる時間を作って、能動的な学習を取り入れましょう。特におすすめなのが「音読」と「シャドーイング」です。

  • 音読: 内容を理解している部分を、スクリプトを見ながら、あるいは記憶を頼りに、声に出して読んでみましょう。ナレーターのスピードやイントネーションを意識すると、より効果的です。
  • シャドーイング: スクリプトを見ずに、聞こえてくる英語のすぐ後を追いかけるように発音する練習です。これは、リスニング力だけでなく、スピーキング力向上にも非常に効果的です。最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつ慣れていきます。
このステップでは、1つのチャプターや数分間を繰り返し練習するのが効果的です。例えば、1つのチャプターを3回シャドーイングしてみる、といった具合に。 Cambridge Assessment Englishのウェブサイトでも、シャドーイングはリスニング力向上に効果的な学習法として紹介されています。

【ケーススタディ】

Bさんは、大学卒業後、海外で働きたいという目標があり、特にリスニングとスピーキングの強化が必要でした。彼女は、毎日通勤中にオーディオブックを「ながら聞き」し、週末に1時間ほど集中して、気に入ったシーンのシャドーイングを行いました。1つのチャプターを、スクリプトを見ながら音読し、次にスクリプトを見ずにシャドーイング。これを数回繰り返しました。3ヶ月後、TOEICスピーキングテストで目標スコアを達成し、無事海外でのインターンシップの機会を掴むことができました。

ステップ4:スクリプトを活用して理解を深める

どうしても聞き取れない部分や、意味が分からない単語・フレーズが出てきたら、スクリプト(原稿)を確認しましょう。ここで初めて、文字情報と音声情報を照らし合わせます。

  • 聞き取れなかった理由を分析: 音声変化(リエゾン、リダクションなど)で聞き取れなかったのか、単語を知らなかったのか、文法構造が理解できなかったのか。
  • 新しい語彙・表現の学習: 知らなかった単語や、気に入ったフレーズはノートに書き留めたり、フラッシュカードアプリを使ったりして、積極的に覚えましょう。
この「聞く→理解できない→スクリプトで確認→理解する」というサイクルが、リスニング力の定着に不可欠です。Oxford University Pressの学習リソースでも、リスニングとリーディングを組み合わせた学習の重要性が強調されています。

ステップ5:定期的に復習し、レベルアップしていく

一度聞いたものでも、時間が経つと忘れてしまいます。定期的な復習は、知識を定着させるために必須です。そして、ある程度慣れてきたら、少しずつレベルの高いオーディオブックに挑戦していきましょう。学習は、常に少しだけ背伸びするくらいが、成長を実感できて楽しいものです。

オーディオブック学習でよくある失敗とその対策

せっかく始めても、途中で挫折してしまうのはもったいないですよね。ここでは、よくある失敗例と、その具体的な対策をお伝えします。私の生徒さんたちも、最初はここにつまずくことが多かったんです。

失敗例1:最初から完璧を目指しすぎてしまう

「全ての単語を理解しなければ」「完璧な発音で真似しなければ」と、最初から完璧を目指してしまうと、プレッシャーで疲れてしまい、すぐに断念してしまいがちです。

  • 対策: まずは「大意を掴むこと」を目標にしましょう。理解できない部分があっても気にしない!「今はそういうものだ」と割り切って、まずは最後まで聴き通すことを優先します。完璧主義は捨てて、楽しむことを第一に考えましょう。

失敗例2:興味のない内容を選んでしまう

「英語学習のためだから」と、自分の興味とはかけ離れたジャンルのオーディオブックを選んでしまうと、モチベーションが続きません。

  • 対策: 自分の「好き」を最優先しましょう!好きなジャンルであれば、多少難しくても、あるいは退屈な部分があっても、乗り越えられます。YouTubeやポッドキャストで興味のある分野の英語コンテンツを探してみるのも良いでしょう。

失敗例3:学習が「受動的」になってしまう

ただBGMのように流しているだけで、内容に集中していなかったり、何も考えずに聴いていたりすると、学習効果はほとんど得られません。

  • 対策: 意識的に「能動的な学習」を取り入れましょう。先ほど説明したシャドーイングや、気になったフレーズをメモする、内容について英語で要約してみる(独り言でもOK!)など、積極的に英語と関わる機会を作ることが大切です。

失敗例4:スクリプトばかりに頼ってしまう

リスニング力を上げたいのに、すぐにスクリプトを見てしまい、結局「読む」学習になってしまう。

  • 対策: まずは「聴く」ことに集中する時間を意識的に作りましょう。スクリプトは、あくまで「補助」として使うのがベストです。例えば、「10分間、スクリプトを見ずに聴く」というルールを設けるだけでも効果があります。

おすすめのオーディオブックプラットフォームと選び方

世の中にはたくさんのオーディオブックサービスがありますが、英語学習者におすすめのものをいくつかご紹介します。ご自身の学習スタイルや予算に合わせて選んでみてください。

  • Audible (オーディブル):Amazonが提供するサービスで、洋書が非常に豊富です。無料体験期間があるので、まずは試してみるのがおすすめです。
  • LibriVox (リブリヴォックス):著作権の切れた古典作品を、ボランティアが朗読している無料のサービスです。品質にはばらつきがありますが、無料で大量のコンテンツにアクセスできます。
  • Loyal Books (ロイヤルブックス):LibriVoxと同様に、無料で古典作品が聴けます。こちらもおすすめです。
  • 各種ポッドキャストアプリ:最近では、英語学習者向けのポッドキャストも非常に充実しています。ニュース、インタビュー、学習解説など、多様なジャンルがあります。

選び方のポイントとしては、「無料トライアルがあるか」「自分の興味のあるジャンルのコンテンツが豊富か」「オフライン再生が可能か」などをチェックすると良いでしょう。また、最近では、AIが生成したナレーションのオーディオブックも増えていますが、やはりプロのナレーターによる自然な発話の方が学習効果は高い傾向にあります。

オーディオブックは、まさに「聞くだけ」で英語力が向上する、魔法のような学習ツールです。もちろん、魔法のように一瞬で効果が出るわけではありませんが、継続することで、あなたのリスニング力は確実に、そして着実に向上していくはずです。ぜひ、今日からあなたもオーディオブックの世界に飛び込んでみませんか? 好きな物語の世界に浸りながら、楽しみながら英語力を伸ばしていきましょう!

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