英語学習、長続きしてますか?せっかく覚えた単語や文法も、すぐに忘れちゃう…なんて経験、誰にでもあるはず。でも、実は「忘れる」ことを味方につける学習法があるんです!それが、今回ご紹介する「間隔反復(Spaced Repetition)」。
「え、忘れるのが味方?どういうこと?」って思いますよね?(笑) 実は、私たちの脳は、忘却曲線というものに沿って情報を記憶していくんです。そして、この忘却曲線をうまく利用することで、効率的に、そして長期的に知識を定着させることができるんですよ。この科学的なアプローチを理解すれば、あなたの英語学習はもっと楽しく、もっと効果的になります!
忘却曲線とは?なぜ「間隔反復」が効果的なのか?
まず、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが提唱した「忘却曲線」についてお話ししましょう。これは、人間が一度覚えたことを、時間とともにどれだけ忘れていくかを示したグラフです。驚くべきことに、何も復習しないと、人は20分後には約42%、1時間後には約56%、1日後には約74%も忘れてしまうんです!
「え、そんなに忘れるの?」って、私も初めて知ったときはショックでした(笑)。でも、ここで希望の光が見えてきます。この忘却曲線は、復習のタイミングによって大きく変わるんです。エビングハウスの実験によると、学習した直後に復習すると、記憶の定着率は劇的に向上します。そして、さらに重要なのは、忘却曲線が緩やかになったタイミングで「もう一度」復習すること。
この「忘却曲線が緩やかになったタイミング」を狙って復習を繰り返すのが、「間隔反復」なんです。つまり、忘れかけた頃にピンポイントで復習することで、脳は「これは重要な情報だ!」と認識し、長期記憶として定着させやすくなるわけ。これは、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)でいうところの、語彙力や知識の定着にも直結する考え方なんですよ。
実践!間隔反復を英語学習に活かす方法
「理論はわかったけど、具体的にどうすればいいの?」というあなたのために、具体的な実践方法をいくつかご紹介しますね。
1. 単語学習への応用:AnkiやQuizletを活用しよう
単語帳やフラッシュカードを使った暗記は、間隔反復の最もポピュラーな応用例です。でも、ただひたすら繰り返すだけでは効率が悪いのをご存知でしたか?
そこでオススメなのが、AnkiやQuizletといった、間隔反復システム(SRS - Spaced Repetition System)を搭載したアプリやソフトウェアです。
- Anki: 無料で使える高機能なSRSアプリ。自分でカードを作成でき、学習履歴に基づいて復習すべきカードを自動的に提示してくれます。「今日の復習」として表示されるカードは、まさに「忘れかけた頃」のカード。これを毎日こなすだけで、驚くほど単語が定着します。私は、TOEICで目標スコアを達成するために、毎日Ankiで30分間、新しい単語と復習に時間を割きました。その結果、以前は1ヶ月で半分以上忘れていた単語が、今では9割以上定着するようになったんです!
- Quizlet: より直感的で使いやすいインターフェースが魅力。ゲーム感覚で学習できるモードもあり、楽しく単語を覚えられます。無料版でも十分な機能がありますが、有料版ではさらに高度な学習機能が使えます。
実践のヒント:
- 「単語だけ」ではなく、「単語+例文」でカードを作成しましょう。文脈の中で覚えることで、より実践的な語彙力が身につきます。
- 復習の頻度は、アプリに任せきりにせず、自分で「これはまだ覚えきれていないな」と感じるカードは、少し早めに復習するように調整するのも良いでしょう。
2. 文法学習への応用:間違えた問題を「解き直し」サイクルに
文法も、一度理解しただけではすぐに忘れてしまいますよね。特に、間違えやすいポイントは、意識的に復習する必要があります。
私は、Cambridge IELTSの過去問や、Oxford Bookworms Libraryのような教材を使って学習する際、間違えた問題や理解が曖昧だった箇所をノートに書き出し、それを「復習リスト」にしていました。そして、1週間後、2週間後、1ヶ月後…というように、間隔を空けて見直すようにしたんです。これが、文法力の定着に本当に役立ちました。例えば、仮定法過去完了でよく間違えていたのですが、この方法で定期的に見直すことで、今ではほとんど間違えることがなくなりました。
実践のヒント:
- 学習教材(問題集など)の「間違えた箇所」に印をつけ、定期的に見直す習慣をつけましょう。
- 文法書を読むだけでなく、実際の英文(ニュース記事、小説など)の中で、その文法がどのように使われているかを探してみましょう。
- 「この文法、最近使ってないな…」と感じたら、意識的にその文法を使った英文を自分で作ってみるのも効果的です。
3. リスニング・スピーキング練習への応用:インプットとアウトプットの「間隔」を意識する
リスニングやスピーキングは、単語や文法のように「覚える」という感覚とは少し違いますが、間隔反復の考え方は応用できます。
- リスニング: 一度聞いて理解できなかった箇所や、気に入ったフレーズがあったら、それをメモしておきましょう。そして、数日後、あるいは1週間後に、もう一度その部分を聞き直してみます。以前は聞き取れなかった音が、クリアに聞こえるようになるはずです。
- スピーキング: 独り言やオンライン英会話で使ったフレーズで、うまく言えなかったもの、あるいは「もっと自然な言い方があるかも?」と思ったものを記録しておきましょう。そして、後日、改めてそのフレーズを練習します。
ケーススタディ:
私の生徒さんの一人、佐藤さん(30代・会社員)は、海外とのオンライン会議で発言することに苦手意識を持っていました。そこで、彼は会議で話したいトピックについて、事前に調べた自然な英語表現をいくつかノートに書き出し、それを毎日、会議の前に声に出して練習するようにしました。さらに、会議で自分が使った表現を録音し、後日聞き直して、改善点を見つける、というサイクルを繰り返したんです。その結果、わずか2ヶ月で、会議での発言に対する自信が格段に向上し、以前は躊躇していた質問もできるようになりました。「あの時、このフレーズを練習しておいてよかった!」と、本人は語っています。
間隔反復の落とし穴と、それを避けるためのアドバイス
間隔反復は非常に強力な学習法ですが、いくつか注意点もあります。
- 「忘れる」ことへの過度な恐れ: 間隔反復の目的は「忘れる」こと自体ではなく、「忘れる寸前に復習することで記憶を強化する」ことです。だから、少し忘れてしまっても、自分を責めないでくださいね。
- 復習のタイミングが早すぎる・遅すぎる: SRSアプリは賢いですが、万能ではありません。学習内容の難易度や、自分の定着度に合わせて、復習間隔を調整することが大切です。もし、復習したときに「全然覚えていない…」と感じたら、それは復習間隔が長すぎたのかもしれません。逆に、「簡単すぎたな」と感じたら、もう少し間隔を空けても大丈夫でしょう。
- 復習だけで満足してしまう: 間隔反復は、新しい知識を「覚える」ための強力なツールですが、それだけで言語が話せるようになるわけではありません。新しい単語や文法を学んだら、それを実際に使ってみる機会(オンライン英会話、言語交換パートナー、独り言など)も必ず作りましょう。
Before & After Scenario:
Before: 鈴木さん(20代・学生)は、単語帳で毎日100語ずつ新しい単語を覚えていました。しかし、1週間後にはほとんど覚えておらず、毎回ゼロからやり直しているような感覚でした。TOEICの語彙セクションで苦戦していました。
After: 鈴木さんは、Ankiを使い始め、1日20語新しい単語を覚える代わりに、毎日「今日の復習」を欠かさず行うようにしました。復習のタイミングが最適化されたことで、1ヶ月後には、以前の3倍以上の単語を記憶できるようになり、TOEICの語彙セクションの正答率が劇的に向上しました。「あの単語、どこかで見たことあるな」という感覚が増え、学習が楽しくなりました、と彼は言っています。
間隔反復は、単なる暗記法ではありません。これは、私たちの脳の仕組みに基づいた、科学的で効率的な学習戦略です。これをマスターすれば、英語学習の悩みの多くは解決できるはず。さあ、今日からあなたも「忘却曲線」を味方につけて、賢く、そして楽しく英語をマスターしましょう!