褒め言葉を素直に受け取る練習:英語学習者のための実践ガイド

Tsubasa Sensei2026年2月2日
褒め言葉を素直に受け取る練習:英語学習者のための実践ガイド

「ありがとう!」って、英語で褒められたとき、どう返していますか?「いやいや、そんなことないですよ」って謙遜しちゃう? それ、もしかしたら英語学習の妨げになっているかも! 実は、褒め言葉を素直に受け取るスキルは、コミュニケーション能力をグッと高めるのにとっても大切なんです。今回は、英語で褒められたときに「どう返せばいいか分からない…」と悩むあなたのために、自信を持って「Thank you!」と言えるようになるための、経験に基づいた実践的な方法をたっぷりお伝えします。

なぜ褒め言葉を素直に受け取れないのか?

まず、なぜ私たちは褒められたときに、つい謙遜してしまうのでしょうか? これにはいくつかの理由が考えられます。

文化的な背景

日本では、古くから謙遜することが美徳とされてきました。「お世辞でも嬉しいです」とか「まだまだです」といった言葉は、相手への敬意や謙虚さを示すものとして、社会に根付いています。この文化的な影響は、英語学習者にも無意識のうちに影響を与えていることが多いんです。

自己肯定感の低さ

「自分はそこまでできない」「褒められるほどじゃない」という気持ちが強いと、他人からの肯定的な評価を受け入れるのが難しくなります。これは、英語学習に限らず、あらゆる場面で自信のなさにつながってしまうことがあります。

相手への遠慮

「褒めすぎると、相手に気を遣わせてしまうかも」「調子に乗っていると思われたくない」といった、相手への配慮から、素直に受け取れないケースもあります。でも、英語圏では、褒められたら素直に感謝の気持ちを伝えるのが、むしろ相手への礼儀とされることが多いんですよ!

「Thank you」以外の返答を知らない

シンプルに、褒められたときの定番フレーズが「Thank you」以外にあまり知られていない、というのも大きな理由かもしれません。だから、つい「No,  no…」とか「It’s nothing.」のような、謙遜する言葉が出てきてしまうのです。

褒め言葉を素直に受け取るメリット

では、褒め言葉を素直に受け取れるようになると、具体的にどんな良いことがあるのでしょうか?

コミュニケーションが円滑になる

相手があなたを褒めてくれたのは、あなたを認め、好意を持っているからです。その気持ちを素直に受け止めることで、相手は「この人は私の言葉をちゃんと聞いてくれている」と感じ、さらに良好な関係を築きやすくなります。これは、ネイティブスピーカーとの会話はもちろん、同じ学習者同士でも大切なことです。

自己肯定感が高まる

「自分は褒められる価値があるんだ」という経験を積み重ねることで、徐々に自己肯定感が高まっていきます。これは、英語学習のモチベーション維持にも繋がります。例えば、以前は「この発音、下手だな…」と思っていたのが、先生に「Good pronunciation!」と褒められたら、「よし、もっと頑張ろう!」と思えるようになりますよね。

学習の質が向上する

先生やクラスメイトからのポジティブなフィードバックは、自分の成長を実感する貴重な機会です。それを素直に受け止めることで、「どこが良かったのか」「どうすればもっと良くなるのか」を具体的に理解し、次の学習に活かすことができます。これは、CEFRのB1レベル以上に進む学習者にとって、特に重要になってきます。

実践!褒め言葉への上手な返し方

では、いよいよ具体的な返し方を見ていきましょう。まずは基本の「Thank you」から、少しずつレベルアップしていきます。

基本の「Thank you」とそのバリエーション

これが一番シンプルで、どんな場面でも使える万能な返答です。

  • Thank you. (ありがとう。)
  • Thank you very much. (どうもありがとう。)
  • Thanks a lot. (たくさんありがとう。)

これだけでも十分ですが、もう少し気持ちを伝えたいときは、こう付け加えましょう。

  • Thank you.  I’m glad  you think so. (ありがとう。そう思ってくれて嬉しいです。)
  • Thank you.  That’s very kind of you to say. (ありがとう。そう言ってくれて、とても親切ですね。)

【実例1】
学生のAさん(B1レベル)は、プレゼンテーションの練習で、先生から「Your explanation was very clear.」と褒められました。以前なら「いえ、まだ分かりにくいところがあったと思います…」と言ってしまいそうでしたが、今回は「Thank you!  I’m glad it was clear.」と笑顔で返しました。先生はさらに「Good job!」と励ましてくれ、Aさんは自信を持って次の練習に進むことができました。

具体的な行動や努力に言及する

褒められた内容が、自分の具体的な行動や努力に関連している場合は、それに触れると、より誠実な印象を与えられます。

  • Thank you.  I worked really hard on this. (ありがとう。このために一生懸命頑張ったんです。)
  • Thanks!  I practiced a lot. (ありがとう!たくさん練習したんだ。)
  • Thank you.  I’m happy my efforts paid off. (ありがとう。努力が報われて嬉しいです。)

【実例2】
会社員のBさん(TOEIC 800点レベル)は、英語での会議で、難しい質問にも的確に答えることができました。上司から「Excellent response!」と声をかけられた際、「Thank you.  I reviewed the materials thoroughly beforehand.」と返しました。上司は「That’s why your answer was so precise.  Good preparation.」と、Bさんの努力を具体的に認め、会議後にはさらに詳しい情報共有の機会も設けてくれました。これにより、Bさんはチーム内での信頼をさらに高めることができました。

謙遜を交えつつ、感謝を伝える(上級編)

どうしても謙遜したい気持ちがある場合、英語でも完全に否定するのではなく、感謝の言葉に少しだけ付け加える形で表現できます。ただし、これは相手との関係性や状況をよく見て使うようにしましょう。

  • Thank you,  but I still have a lot to learn. (ありがとうございます。でも、まだまだ学ぶことはたくさんあります。)
  • That’s very nice of you.  I think I got lucky this time. (そう言ってくれて嬉しいです。今回は運が良かっただけだと思います。)
  • Thank  you for saying so.  I’m still trying to improve. (そう言ってくれてありがとう。まだ改善しようと努力しているところです。)

【注意点】
これらの表現は、受け取り方によっては「謙遜しすぎ」と取られたり、「自信がないのかな?」と思われたりする可能性もあります。特に、初対面の人やビジネスの場面では、まずはストレートな感謝を伝えることをおすすめします。

やってはいけないNGな返答

「Thank you」以外で、英語で褒められたときに避けた方が良い、よくある間違いを見ていきましょう。

完全な否定

  • No,  I’m not  good at all. (いや、全然上手じゃないです。)
  • It was terrible.  (ひどかったです。)

これは、相手の評価を真っ向から否定することになり、失礼にあたる可能性があります。相手の好意や評価を無にするような印象を与えてしまいます。

過度な自己卑下

  • I’m so stupid. (私はなんてバカなんだ。)
  • I always make mistakes. (いつも間違えてばかりです。)

これも、相手を不快にさせる可能性があります。また、自分自身に対してもネガティブな言葉を使い続けることは、自己肯定感をさらに下げてしまいます。

話題そらし

褒められたのに、全く関係のない話題に変えてしまうのも、相手への敬意を欠く行為と見なされることがあります。

  • Oh,  look at the time!  I should get going. (あ、時間だ!もう行かないと。)

もちろん、本当に急いでいる場合は別ですが、単に褒められるのを避けるためであれば、避けた方が良いでしょう。

練習方法:今日からできること

これらのスキルは、練習すれば必ず身につきます!

ロールプレイングで慣れる

友人や学習仲間と、褒め合う練習をしてみましょう。例えば、一方が相手の服装や髪型を褒め、「Thank  you!」と返す練習を繰り返します。慣れてきたら、もう少し複雑な内容(例えば、スピーチの内容や、書いた文章についてなど)で練習してみましょう。

【練習例】
A:  "I  really like your new haircut!"
B:  "Thank you!  I just got it done yesterday."

A:  "Your essay was very well-written.  The arguments were strong."
B:  "Thank you.  I’m glad you found the  arguments convincing."

自分の良いところを見つける練習

毎日、寝る前に「今日、自分を褒められることは何かな?」と考えてみましょう。小さなことでも構いません。「今日は時間通りに起きられた」「苦手な単語を一つ覚えた」など、どんなことでもOKです。これを続けることで、自分自身を肯定的に捉える習慣がつき、他者からの褒め言葉も受け入れやすくなります。

「Thank you」+αを意識する

まずは、褒められたら「Thank you」と言うことを徹底しましょう。そして、少し慣れてきたら、それに一言付け加える練習をします。「Thank you.  That makes me happy.」のように、簡単な言葉で大丈夫です。この「+α」が、あなたの感謝の気持ちをより豊かに伝えてくれます。

ポジティブなフィードバックを記録する

誰かに褒められたこと、良いフィードバックをもらったことを、ノートやスマホのメモに記録しておきましょう。時々見返すことで、「自分は認められているんだ」という感覚を強化できます。これは、IELTSやCambridge  Englishなどの試験で、ライティングやスピーキングのフィードバックをもらった際にも有効な方法です。

褒め言葉を素直に受け取ることは、単に「ありがとう」と言うこと以上の意味を持ちます。それは、相手への敬意、自己肯定感の向上、そしてより円滑な人間関係の構築につながる、コミュニケーションにおける非常に重要なスキルです。今回ご紹介した方法を参考に、ぜひ今日から「褒め言葉を素直に受け取る」練習を始めてみてください。きっと、あなたの英語学習、そして人生が、もっと豊かになるはずですよ!

Links:

関連記事

道案内を聞き取る!英語で迷わないためのリスニング術
Listening5 min

道案内を聞き取る!英語で迷わないためのリスニング術

英語の道案内が聞き取れない?この記事では、ネイティブが使う特有の表現、アクセント、そして複数の指示を理解するための実践的なリスニング術を、具体的な例やケーススタディを交えて解説します。学習者さんの失敗談から学ぶ、効果的な練習方法も紹介。

Invalid Date
質問を聞き取るコツ:正しく答えるための実践ガイド
Listening5 min

質問を聞き取るコツ:正しく答えるための実践ガイド

英語のリスニング、特に質問に答えるのが苦手な学習者向け。質問を聞き取るための具体的なステップ、よくある間違いとその回避策、シャドーイングやディクテーションなどの効果的な練習法を、実体験を交えて解説。CEFR B1-B2レベル対応。

Invalid Date
リスニングを「聞く」から「理解する」へ:モチベーションを高める英語学習法
Listening5 min

リスニングを「聞く」から「理解する」へ:モチベーションを高める英語学習法

英語リスニングを「聞くだけ」から「理解する」へ!モチベーションを高める学習法を、経験豊富な講師が徹底解説。ディクテーション、シャドーイング、アクティブ・リスニングの具体的手順、学習者の成功事例、モチベーション維持の秘訣まで。

Invalid Date
リスニング力向上!効果的な「答えを聞く」学習法
Listening5 min

リスニング力向上!効果的な「答えを聞く」学習法

英語リスニングの悩みを解決!「答えを聞く」学習法を伝授。ディクテーション、シャドーイング、アクティブリスニングなど、効果的な方法と実例を紹介。リスニング力を飛躍的に向上させましょう!

Invalid Date
リスニング力を劇的に向上させる!「オファー」を聞き取るコツ
Listening5 min

リスニング力を劇的に向上させる!「オファー」を聞き取るコツ

英語のリスニング、特に「オファー」や「提案」を聞き取るのが苦手なあなたへ。ネイティブが使う多様な表現、速い話し方、文脈理解の難しさを解説。具体的なリスニング戦略、実践練習、成功事例を紹介し、あなたの「聞く力」を劇的に向上させます。

Invalid Date
スピーチを聴く:効果的なリスニングで英語力を飛躍的に伸ばす方法
Listening5 min

スピーチを聴く:効果的なリスニングで英語力を飛躍的に伸ばす方法

英語スピーチを聴いてリスニング力UP!TED Talks活用法、スクリプトの使い方、ディクテーション、シャドーイングなど、具体的な学習法を伝授。経験談やケーススタディも交え、あなたの英語力を飛躍的に伸ばす方法を解説します。

Invalid Date
英語ディベートで議論を理解する:リスニング力向上の秘訣
Listening5 min

英語ディベートで議論を理解する:リスニング力向上の秘訣

英語ディベートのリスニングは、論理的思考力とリスニング力を同時に鍛える絶好の機会。この記事では、効果的なディベートの選び方、聞く際のテクニック、よくある間違いと回避策、そして習慣化のコツまで、実践的に解説します。

Invalid Date
オーディオブックでリスニング力アップ!「聞くだけ」学習法を徹底解説
Listening5 min

オーディオブックでリスニング力アップ!「聞くだけ」学習法を徹底解説

オーディオブックで英語のリスニング力を飛躍的に向上させる方法を徹底解説!ネイティブの自然な発音や多様な語彙に触れ、「ながら学習」で効果を最大化する具体的なステップ、よくある失敗とその対策、おすすめプラットフォームまで、経験に基づいた実践的な情報をお届けします。

Invalid Date
「ごめんなさい」を正しく聞く:英語での謝罪の受け入れ方
Listening5 min

「ごめんなさい」を正しく聞く:英語での謝罪の受け入れ方

英語で「ごめんなさい」と言われた時の適切な返答方法を、学習者の実例を交えて解説。軽い謝罪から深刻なものまで、状況に応じたフレーズと、よくある間違い、実践的な練習方法を紹介します。

Invalid Date
リスニング力向上:詳細を聞き取るための実践ガイド
Listening5 min

リスニング力向上:詳細を聞き取るための実践ガイド

英語のリスニングで詳細を聞き取れない?道案内や指示を正確に理解するための秘訣を教えます。事前知識活用、キーワード特定、ディクテーション、シャドーイングなどの実践テクニックと、学習者の成功事例を紹介。今日からリスニング力が劇的に向上する!

Invalid Date