「ありがとう!」って、英語で褒められたとき、どう返していますか?「いやいや、そんなことないですよ」って謙遜しちゃう? それ、もしかしたら英語学習の妨げになっているかも! 実は、褒め言葉を素直に受け取るスキルは、コミュニケーション能力をグッと高めるのにとっても大切なんです。今回は、英語で褒められたときに「どう返せばいいか分からない…」と悩むあなたのために、自信を持って「Thank you!」と言えるようになるための、経験に基づいた実践的な方法をたっぷりお伝えします。
なぜ褒め言葉を素直に受け取れないのか?
まず、なぜ私たちは褒められたときに、つい謙遜してしまうのでしょうか? これにはいくつかの理由が考えられます。
文化的な背景
日本では、古くから謙遜することが美徳とされてきました。「お世辞でも嬉しいです」とか「まだまだです」といった言葉は、相手への敬意や謙虚さを示すものとして、社会に根付いています。この文化的な影響は、英語学習者にも無意識のうちに影響を与えていることが多いんです。
自己肯定感の低さ
「自分はそこまでできない」「褒められるほどじゃない」という気持ちが強いと、他人からの肯定的な評価を受け入れるのが難しくなります。これは、英語学習に限らず、あらゆる場面で自信のなさにつながってしまうことがあります。
相手への遠慮
「褒めすぎると、相手に気を遣わせてしまうかも」「調子に乗っていると思われたくない」といった、相手への配慮から、素直に受け取れないケースもあります。でも、英語圏では、褒められたら素直に感謝の気持ちを伝えるのが、むしろ相手への礼儀とされることが多いんですよ!
「Thank you」以外の返答を知らない
シンプルに、褒められたときの定番フレーズが「Thank you」以外にあまり知られていない、というのも大きな理由かもしれません。だから、つい「No, no…」とか「It’s nothing.」のような、謙遜する言葉が出てきてしまうのです。
褒め言葉を素直に受け取るメリット
では、褒め言葉を素直に受け取れるようになると、具体的にどんな良いことがあるのでしょうか?
コミュニケーションが円滑になる
相手があなたを褒めてくれたのは、あなたを認め、好意を持っているからです。その気持ちを素直に受け止めることで、相手は「この人は私の言葉をちゃんと聞いてくれている」と感じ、さらに良好な関係を築きやすくなります。これは、ネイティブスピーカーとの会話はもちろん、同じ学習者同士でも大切なことです。
自己肯定感が高まる
「自分は褒められる価値があるんだ」という経験を積み重ねることで、徐々に自己肯定感が高まっていきます。これは、英語学習のモチベーション維持にも繋がります。例えば、以前は「この発音、下手だな…」と思っていたのが、先生に「Good pronunciation!」と褒められたら、「よし、もっと頑張ろう!」と思えるようになりますよね。
学習の質が向上する
先生やクラスメイトからのポジティブなフィードバックは、自分の成長を実感する貴重な機会です。それを素直に受け止めることで、「どこが良かったのか」「どうすればもっと良くなるのか」を具体的に理解し、次の学習に活かすことができます。これは、CEFRのB1レベル以上に進む学習者にとって、特に重要になってきます。
実践!褒め言葉への上手な返し方
では、いよいよ具体的な返し方を見ていきましょう。まずは基本の「Thank you」から、少しずつレベルアップしていきます。
基本の「Thank you」とそのバリエーション
これが一番シンプルで、どんな場面でも使える万能な返答です。
- Thank you. (ありがとう。)
- Thank you very much. (どうもありがとう。)
- Thanks a lot. (たくさんありがとう。)
これだけでも十分ですが、もう少し気持ちを伝えたいときは、こう付け加えましょう。
- Thank you. I’m glad you think so. (ありがとう。そう思ってくれて嬉しいです。)
- Thank you. That’s very kind of you to say. (ありがとう。そう言ってくれて、とても親切ですね。)
【実例1】
学生のAさん(B1レベル)は、プレゼンテーションの練習で、先生から「Your explanation was very clear.」と褒められました。以前なら「いえ、まだ分かりにくいところがあったと思います…」と言ってしまいそうでしたが、今回は「Thank you! I’m glad it was clear.」と笑顔で返しました。先生はさらに「Good job!」と励ましてくれ、Aさんは自信を持って次の練習に進むことができました。
具体的な行動や努力に言及する
褒められた内容が、自分の具体的な行動や努力に関連している場合は、それに触れると、より誠実な印象を与えられます。
- Thank you. I worked really hard on this. (ありがとう。このために一生懸命頑張ったんです。)
- Thanks! I practiced a lot. (ありがとう!たくさん練習したんだ。)
- Thank you. I’m happy my efforts paid off. (ありがとう。努力が報われて嬉しいです。)
【実例2】
会社員のBさん(TOEIC 800点レベル)は、英語での会議で、難しい質問にも的確に答えることができました。上司から「Excellent response!」と声をかけられた際、「Thank you. I reviewed the materials thoroughly beforehand.」と返しました。上司は「That’s why your answer was so precise. Good preparation.」と、Bさんの努力を具体的に認め、会議後にはさらに詳しい情報共有の機会も設けてくれました。これにより、Bさんはチーム内での信頼をさらに高めることができました。
謙遜を交えつつ、感謝を伝える(上級編)
どうしても謙遜したい気持ちがある場合、英語でも完全に否定するのではなく、感謝の言葉に少しだけ付け加える形で表現できます。ただし、これは相手との関係性や状況をよく見て使うようにしましょう。
- Thank you, but I still have a lot to learn. (ありがとうございます。でも、まだまだ学ぶことはたくさんあります。)
- That’s very nice of you. I think I got lucky this time. (そう言ってくれて嬉しいです。今回は運が良かっただけだと思います。)
- Thank you for saying so. I’m still trying to improve. (そう言ってくれてありがとう。まだ改善しようと努力しているところです。)
【注意点】
これらの表現は、受け取り方によっては「謙遜しすぎ」と取られたり、「自信がないのかな?」と思われたりする可能性もあります。特に、初対面の人やビジネスの場面では、まずはストレートな感謝を伝えることをおすすめします。
やってはいけないNGな返答
「Thank you」以外で、英語で褒められたときに避けた方が良い、よくある間違いを見ていきましょう。
完全な否定
- No, I’m not good at all. (いや、全然上手じゃないです。)
- It was terrible. (ひどかったです。)
これは、相手の評価を真っ向から否定することになり、失礼にあたる可能性があります。相手の好意や評価を無にするような印象を与えてしまいます。
過度な自己卑下
- I’m so stupid. (私はなんてバカなんだ。)
- I always make mistakes. (いつも間違えてばかりです。)
これも、相手を不快にさせる可能性があります。また、自分自身に対してもネガティブな言葉を使い続けることは、自己肯定感をさらに下げてしまいます。
話題そらし
褒められたのに、全く関係のない話題に変えてしまうのも、相手への敬意を欠く行為と見なされることがあります。
- Oh, look at the time! I should get going. (あ、時間だ!もう行かないと。)
もちろん、本当に急いでいる場合は別ですが、単に褒められるのを避けるためであれば、避けた方が良いでしょう。
練習方法:今日からできること
これらのスキルは、練習すれば必ず身につきます!
ロールプレイングで慣れる
友人や学習仲間と、褒め合う練習をしてみましょう。例えば、一方が相手の服装や髪型を褒め、「Thank you!」と返す練習を繰り返します。慣れてきたら、もう少し複雑な内容(例えば、スピーチの内容や、書いた文章についてなど)で練習してみましょう。
【練習例】
A: "I really like your new haircut!"
B: "Thank you! I just got it done yesterday."
A: "Your essay was very well-written. The arguments were strong."
B: "Thank you. I’m glad you found the arguments convincing."
自分の良いところを見つける練習
毎日、寝る前に「今日、自分を褒められることは何かな?」と考えてみましょう。小さなことでも構いません。「今日は時間通りに起きられた」「苦手な単語を一つ覚えた」など、どんなことでもOKです。これを続けることで、自分自身を肯定的に捉える習慣がつき、他者からの褒め言葉も受け入れやすくなります。
「Thank you」+αを意識する
まずは、褒められたら「Thank you」と言うことを徹底しましょう。そして、少し慣れてきたら、それに一言付け加える練習をします。「Thank you. That makes me happy.」のように、簡単な言葉で大丈夫です。この「+α」が、あなたの感謝の気持ちをより豊かに伝えてくれます。
ポジティブなフィードバックを記録する
誰かに褒められたこと、良いフィードバックをもらったことを、ノートやスマホのメモに記録しておきましょう。時々見返すことで、「自分は認められているんだ」という感覚を強化できます。これは、IELTSやCambridge Englishなどの試験で、ライティングやスピーキングのフィードバックをもらった際にも有効な方法です。
褒め言葉を素直に受け取ることは、単に「ありがとう」と言うこと以上の意味を持ちます。それは、相手への敬意、自己肯定感の向上、そしてより円滑な人間関係の構築につながる、コミュニケーションにおける非常に重要なスキルです。今回ご紹介した方法を参考に、ぜひ今日から「褒め言葉を素直に受け取る」練習を始めてみてください。きっと、あなたの英語学習、そして人生が、もっと豊かになるはずですよ!