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英語の発音:鼻音 /m/, /n/, /ŋ/ をマスターしよう!

9English Team2025年11月15日
英語の発音:鼻音 /m/, /n/, /ŋ/ をマスターしよう!

英語の発音で、口から息を出す「口音」と、鼻から息を抜く「鼻音」。今日はこの鼻音、特に /m/,  /n/,  /ŋ/ の3つの音に焦点を当てて、その違いと、どうすればネイティブのように自然に発音できるようになるのか、一緒に見ていきましょう!「あれ?この音、ちゃんと出てるかな?」って思ったこと、ありませんか?大丈夫、この記事を読めば、もう迷わないはず!

なぜ鼻音 /m/,  /n/,  /ŋ/ は重要なのか?

英語学習者にとって、これらの鼻音は意外と見落としがちだけど、実はとっても大切なんです。なぜかって?それは、これらの音が単語の意味を左右することもあるから!例えば、「ran」(走った)と「rang」(鳴った)では、最後の音が全然違いますよね。この違いが分かると、リスニング力もスピーキング力も格段にアップするんです。Cambridge English のような公式な試験でも、発音の明瞭さは評価の対象になりますし、IELTS や TOEIC  でも、相手に正しく伝わる発音は必須スキルと言えるでしょう。

鼻音とは?口音との違い

鼻音というのは、発音するときに「軟口蓋(なんこうがい)」と呼ばれる、口の奥の方にある天井部分が下がり、空気が鼻腔(びくう)を通って抜ける音のこと。一方、口音は軟口蓋が上がり、空気が鼻腔を通らず、口から直接出ていく音です。この違いを意識するだけで、発音はぐっとリアルになりますよ。まるで、歌を歌うときに鼻にかかったような響きをイメージすると分かりやすいかもしれません。

/m/ の発音:優しく「マ」

/m/ の音は、日本語の「ま行」の音と似ているので、比較的発音しやすいかもしれません。でも、ちょっとしたコツで、もっと自然になりますよ。

/m/  の発音のコツ

  • 唇をしっかりと閉じる: まず、唇を優しく、でもしっかりと閉じます。
  • 鼻から息を抜く: 唇を閉じたまま、「むー」と鼻から息を抜くイメージで「m」の音を出します。声帯も振動させて、声にします。
  • 口は開けない: 発音している間、口は開けないのがポイントです。

よくある間違いと解決策

間違い例: 唇を閉じる前に「う」のような音が入ってしまう。「mine」を「うぁいん」のように発音してしまう。

解決策: 唇を閉じる動作を意識し、閉じた状態から「m」の音を始める練習をしましょう。鏡を見て、唇がしっかり閉じているか確認しながら発音するのがおすすめです。

実践練習:/m/ を含む単語

さあ、声に出して練習してみましょう!

  • me (ミー)
  • my  (マイ)
  • man (マン)
  • mother (マザー)
  • come  (カム)
  • team  (ティーム)

どうですか?唇を閉じたまま、鼻に響かせるイメージで発音できましたか?

/n/ の発音:舌先で「ナ」

/n/ の音は、日本語の「な行」の音と似ていますが、舌の位置が少し違います。これが、ネイティブとの発音の差につながることが多いんです。

/n/ の発音のコツ

  • 舌先を上の歯の裏につける:  舌先を、上の歯のすぐ裏側、歯茎(はぐき)のあたりに軽くつけます。
  • 鼻から息を抜く: 舌先をつけたまま、「んー」と鼻から息を抜くように「n」の音を出します。
  • 口は軽く開ける: 唇は自然な形にし、口は少し開けていても大丈夫です。

よくある間違いと解決策

間違い例: 舌先が上の歯につかない、または舌全体が口の中に浮いてしまう。「no」を「お」のように発音してしまう。

解決策: 舌先を意識的に上の歯の裏につける練習をしましょう。舌の先端が、上前歯のすぐ裏側の、少し盛り上がった部分(歯槽部:しそうぶ)に触れている感覚を掴んでください。慣れないうちは、舌を少しだけ持ち上げるイメージで練習すると良いでしょう。

実践練習:/n/ を含む単語

これも声に出して練習!

  • no (ノー)
  • name (ネーム)
  • nine (ナイン)
  • now (ナウ)
  • in (イン)
  • on (オン)

舌先が上の歯の裏にしっかり触れているか、確認しながら発音してみてくださいね。

/ŋ/ の発音:奥で「ン」!これが肝心!

/ŋ/ の音は、日本語にはない音なので、多くの学習者がつまずくポイントです。これは「ng」という綴りだけでなく、「n」が特定の母音の後や、「k」「g」の前に来る場合にも現れます。例えば、「sing」の最後の音や、「think」の最後の音です。

/ŋ/ の発音のコツ

  • 舌の奥を軟口蓋につける: 舌の先ではなく、舌の奥の方(舌の後部)を、口の天井の奥の方(軟口蓋)に軽くつけます。
  • 鼻から息を抜く: 舌をつけたまま、「んー」と鼻から息を抜くように音を出します。
  • 口は開けない、舌先は動かさない: /m/ と同様に、口は開けず、舌先は下の歯のあたりにリラックスさせておきます。

よくある間違いと解決策

間違い例: /n/ の音になってしまう。「sing」を「シン」のように発音してしまう。または、舌の奥が軟口蓋につかず、音がこもってしまう。

解決策: まず、「ng」と書かれた単語で練習してみましょう。「sing」の最後の音を、舌の奥を天井につけたまま「ンー」と伸ばすイメージです。喉の奥の方で「ン」という響きを作る感覚を掴むのがポイント。 British Council の発音ガイドなどでも、この「ng」の音は特に注意が必要とされています。

実践練習:/ŋ/ を含む単語

これが一番のチャレンジ!頑張りましょう!

  • sing (スィン [ŋ])
  • ring (リン [ŋ])
  • long (ロン [ŋ])
  • strong (ストロン [ŋ])
  • thinking (スィンキング [ŋ])
  • going (ゴゥイン [ŋ])

「sing」と「sin」の発音を比べると、違いが分かりやすいかもしれません。「sin」は舌先が上の歯の裏につく /n/、「sing」は舌の奥が軟口蓋につく /ŋ/ です。

ケーススタディ:発音改善で自信がついたAさんの話

私の生徒さんで、Aさんという方がいました。彼女は特に単語の語尾にある /n/ と /ŋ/ の区別が苦手で、「run」と「rung」を間違えて発音してしまうことがよくありました。そのせいで、リスニングでも聞き間違いが多く、スピーキングでも「相手に伝わっているか不安…」と、いつも自信なさげでした。そこで、私は彼女に毎日5分、鏡の前で /n/  と /ŋ/ の発音練習をしてもらうようにアドバイスしました。

具体的には、まず /n/ の音を舌先を上の歯の裏につけて発音し、次に /ŋ/ の音を舌の奥を軟口蓋につけて発音する練習を繰り返しました。さらに、「run」と「rung」、「can」と「clang」のような対になる単語を録音して、自分の発音を聞き比べる宿題も出しました。3週間ほど経った頃、Aさんから「先生、単語を聞き取れるようになったんです!それに、自分で発音する時も、前よりずっと自信が持てるようになりました!」と嬉しい報告がありました。今では、会議でも積極的に発言できるようになり、英語を使うことへの抵抗がなくなったそうです。この変化は、まさに鼻音の正確な発音が、彼女のリスニング力、スピーキング力、そして何より自信に繋がった証拠だと思います。

3つの鼻音を使い分けるための総合練習

ここまで、それぞれの鼻音のコツを見てきましたが、実際に使い分けるには練習が必要です。ここでは、3つの音をミックスして練習できる方法をご紹介します。

ミニマルペア(最小対照ペア)練習

意味は似ているけれど、発音が一音だけ違う単語のペアを「ミニマルペア」と言います。これらのペアで練習すると、音の違いが明確になります。

  • man (マン) vs man (マン [ŋ]) → これは実際には「man」は/n/、「mang」のような音はないので、例えば  man vs rang (ラン vs ラング) のように、文脈で意識する
  • tin (ティン) vs ting  (ティング [ŋ])
  • pin (ピン) vs ping (ピン [ŋ])
  • on (オン) vs ong (オン [ŋ]) → 「long」や「song」の最後の音として意識

これらの単語を、それぞれの音を意識しながら、交互に発音してみてください。最初はゆっくりで構いません。慣れてきたら、スピードを上げていきましょう。

単語や文での実践

ミニマルペアで感覚を掴んだら、次は実際の単語や文で使ってみましょう。

  • "The man is coming."  (その男が来ている。) → /n/
  • "The bell is ringing." (ベルが鳴っている。) → /ŋ/
  • "I have to go now."  (今、行かなくちゃ。) → /n/
  • "It’s long and strong." (それは長くて強い。) → /ŋ/

これらの文を、それぞれの鼻音を意識しながら、滑らかに発音する練習をしましょう。

シャドーイング(Shadowing)

ネイティブスピーカーの音声を聞きながら、少し遅れてそっくりそのまま真似して発音する「シャドーイング」は、発音矯正に非常に効果的です。特に、鼻音が多く含まれる単語や文が含まれる教材を選んでみてください。例えば、Cambridge University Press から出ているような、発音に特化した教材や、BBC Learning English のような信頼できるリソースの音声は質が高いのでおすすめです。

発音チェックツールの活用

最近では、AIを使った発音チェックツールもたくさんあります。これらを活用して、自分の発音がネイティブの発音とどう違うのか、客観的に分析するのも良い方法です。例えば、Google の発音ガイドや、オンラインの辞書に搭載されている発音チェック機能などがあります。これらを使いながら、/m/,  /n/,  /ŋ/ の音が正しく認識されているか確認してみましょう。

これらの鼻音、/m/,  /n/,  /ŋ/  は、意識して練習すれば必ずマスターできます!今日からできることから少しずつ取り入れて、あなたの英語をさらにクリアで自然なものにしていきましょう。頑張ってくださいね!

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