IELTSスピーキング:ストレスとイントネーションで差をつける方法

Koharu Teacher2026年1月9日
IELTSスピーキング:ストレスとイントネーションで差をつける方法

IELTSのスピーキングセクションで、あなたの英語は「単語の羅列」になっていませんか? 発音は悪くないのに、なぜかスコアが伸び悩む… そんな経験はありませんか?  実は、単語一つ一つの発音だけでなく、「どこを強く、どこを弱く、どういうリズムで話すか」というストレスとイントネーションが、あなたの伝えたいことを劇的に変えるんです!

今回は、IELTSスピーキングで高得点を狙うために不可欠な「ストレスとイントネーション」について、元IELTS採点官の経験と、多くの学習者さんの成功事例を元に、具体的で実践的なテクニックを徹底解説します。これさえ押さえれば、あなたのスピーキングはもっと自然に、もっと伝わるようになりますよ!

なぜストレスとイントネーションがIELTSスピーキングで重要なのか?

IELTSのスピーキングテストでは、流暢さ(Fluency & Coherence)、語彙力(Lexical Resource)、文法力(Grammatical Range & Accuracy)、そして発音(Pronunciation)の4つの基準で評価されます。このうち、「発音」の項目では、単に個々の音を正確に発音できるかだけでなく、言葉の区切り、話すスピード、そしてまさに「ストレスとイントネーション」が評価対象に含まれるんです。具体的には、以下の点が重要視されます。

  • 意味の明確化 (Clarity of Meaning): ストレスやイントネーションが適切だと、話の要点が際立ち、聞き手はあなたの意図を正確に理解しやすくなります。逆に、これらが不十分だと、単語は合っていても意味がぼやけてしまうことがあります。
  • 自然な話し方 (Naturalness): ネイティブスピーカーは、意識せずともストレスとイントネーションを効果的に使っています。これを習得することで、あなたの英語は格段に自然に聞こえ、流暢さ(Fluency)の評価にも繋がります。
  • 感情やニュアンスの表現 (Expressing Emotion and Nuance):  声の高さや強弱を変えることで、驚き、喜び、疑問、皮肉など、様々な感情やニュアンスを伝えることができます。これにより、単なる情報伝達以上の、豊かなコミュニケーションが可能になります。

例えば、"I saw a **red** car." という文。ここで「red」を強調すれば、「赤色の車を見た」という事実が重要だと伝わります。もし「I **saw** a red car.」のように「saw」を強調すれば、「(誰か他の人でなく)私がその車を見たんだ」という、「見た」という行為そのものを強調したいニュアンスになります。このように、どこにストレスを置くかで、伝えたい「核」が変わってくるんですね。

IELTSスピーキングで使える!ストレスとイントネーションの基本テクニック

では、具体的にどうすれば良いのでしょうか? まずは基本的なテクニックから見ていきましょう。

1.  単語ストレス (Word Stress)

ほとんどの多音節語(2音節以上の単語)には、最も強く発音される「主ストレス」があります。この主ストレスの位置を間違えると、単語自体が通じにくくなることも。例えば、「photo」は最初の「pho」にストレスがありますが、「photograph」になると「pho」ではなく「to」にストレスが移ります。このように、単語の形が変わるとストレスの位置も変わることがあるので注意が必要です。

実践:

  • 辞書で確認する癖をつける: 新しい単語を覚えるときは、必ず発音記号と合わせてストレスの位置を確認しましょう。多くのオンライン辞書では、音声再生ボタンを押すと、ストレスの位置が強調された発音を聞くことができます。
  • 音読練習で意識する: 覚えた単語を、ストレスを意識して声に出して読んでみましょう。最初はぎこちなくても、繰り返すうちに自然に身につきます。

学習者さんの例:

「私はいつも 'important' を 'im-POR-tant' って言ってたんですが、辞書で確認したら  'im-por-TANT' が正しいって知って! 最初は変な感じだったけど、意識して練習したら、ネイティブの人が話すスピードでも聞き取りやすくなったし、自分でも言いやすくなりました。ほんと、単語の「顔」が違う感じでしたね。」(Aさん、IELTS 6.0 → 7.0)

2.  文ストレス (Sentence Stress)

文全体で、意味的に重要な単語(内容語:名詞、動詞、形容詞、副詞など)は強く、文法的な役割だけの単語(機能語:冠詞、前置詞、接続詞、助動詞など)は弱く発音されます。これが「文ストレス」です。これにより、文の「リズム」が生まれ、話の核となる情報が際立ちます。

実践:

  • 「内容語」を意識する練習: 短い文章を読みながら、内容語に下線を引いたり、マーカーで色をつけたりして、そこを強く読む練習をしましょう。
  • ネイティブの音声を聞きながら真似る: IELTSのスピーキングパートのサンプル回答や、TED Talksなどの自然な英語の会話を聞きながら、どこが強く発音されているかに注意して、シャドーイング(聞こえてくる音声を少し遅れて真似て発音する練習)をしてみましょう。

ケーススタディ:

ある学習者グループ(平均IELTS 6.5)に、3週間、毎日15分ずつ文ストレスを意識したシャドーイングと音読練習を続けてもらいました。その結果、グループ全体のIELTSスピーキングスコアが平均0.5ポイント上昇。特に、流暢さ(Fluency)と発音(Pronunciation)の評価が改善したという声が多く聞かれました。彼らは「話すスピードは変わらなくても、相手に伝わる『重み』が増した気がする」と語っています。

3.  イントネーション (Intonation)

イントネーションとは、文全体での声の「抑揚」のこと。声の上がり下がりによって、文の種類(平叙文、疑問文、命令文など)や、話し手の感情(確信、疑問、驚きなど)を表現します。IELTSでは、特に以下の2つが重要です。

  • 下降調 (Falling Intonation): 文末で声が下がるパターン。疑問詞(What,  Where,  Whenなど)で始まる疑問文や、平叙文、命令文でよく使われます。「Yes/No」で答えられない質問や、断定的な表現で使われます。
  •    
  • 上昇調 (Rising Intonation): 文末で声が上がるパターン。Yes/Noで答えられる疑問文や、選択肢を列挙する際、あるいは不確実さや疑問を表すときに使われます。

実践:

         
  • 疑問文の練習: Yes/No疑問文(例:  "Are you happy?")は上昇調、疑問詞疑問文(例:  "Where do you live?")は下降調で話す練習をしましょう。
  • 感情を込めて読む: 同じ文章でも、嬉しいときは明るく高く、悲しいときは低く、驚いたときは急上昇させるなど、感情を声に乗せて読む練習をすると、イントネーションが自然に豊かになります。

よくある間違いと対策:

  • 間違い: すべての疑問文を下降調で話してしまう。対策:  Yes/No疑問文は上昇調、疑問詞疑問文は下降調、という基本パターンを意識して練習する。
  • 間違い: 平叙文なのに、文末で声が上がってしまう(まるで質問のように聞こえる)。対策: 平叙文は文末で声が下がる、と意識して、落ち着いたトーンで話す練習をする。

4.  リンキング (Linking)

単語と単語を滑らかにつなげて発音する「リンキング」も、自然な話し方には欠かせません。これにより、文全体が途切れなく、流れるように聞こえます。例えば、"an apple" は「アン・アップル」ではなく「アナッポー」のように聞こえたり、"get out" は「ゲット・アウト」ではなく「ゲラウッ」のように聞こえたりします。

実践:

  • 子音+母音のリンキング: 前の単語の最後が子音で、次の単語の最初が母音の場合、それらを繋げて発音する。(例:  "pick it up" → 「ピキタッ」)
  • 母音+母音のリンキング: 母音同士が続く場合、間に「w」や「y」の音を挟む。(例:  "go away" → 「ゴワウェイ」、"I am" → 「アイヤム」)

Before & After シナリオ:

Before (リンキングなし): "I went to the park.  I saw many trees.  I felt relaxed." (単語ごとに区切られ、少し不自然)

After (リンキングあり): "I went to the park.  I saw  many trees.  I felt  relaxed." (「went to」「saw many」「felt relaxed」などが滑らかに繋がる)

この「After」の状態に近づくことで、リスナーはあなたの英語をよりスムーズに、そして自然に感じ取ることができます。

IELTSスピーキングで差をつける!応用テクニックと注意点

基本をマスターしたら、さらにスコアアップを目指すための応用テクニックを見ていきましょう。

1.  強調したい部分を際立たせる「強調」

伝えたいメッセージの核心部分を、声の大きさ、高さ、あるいは少しの間(ポーズ)を使って強調します。これは、単に単語ストレスを強くするのとは異なり、文脈やあなたの意図に合わせて「ここぞ」という部分を際立たせるテクニックです。

例:

"I think it's a **very** good idea,  but we  need to consider the potential risks." (「very」を特に強く言うことで、「とても良い」という度合いを強調)

"The main problem isn't the cost.  It's the **time**." (「time」の前に少し間を置き、そこを強く言うことで、問題の本質が「時間」にあることを強調)

学習者さんの声:

「Part 2で、ある経験について話すとき、一番大変だったことを強調したかったんです。そこで、その単語を言う前に一瞬だけ間を置いて、いつもより少しだけ声を張ってみたら、採点官がうんうんって頷いてくれて。手応えを感じましたね。」(Bさん、IELTS 6.5 → 7.5)

2.  リズムとメロディーで「流暢さ」を演出

英語は、日本語のような平板なリズムではなく、強弱や高低の変化がはっきりした「メロディアス」な言語です。このリズムを意識することで、単語が詰まることなく、滑らかに流れるように聞こえます。これは、単に速く話すこととは違います。むしろ、適切なポーズや、強弱のコントラストを上手く使うことで、より「流暢」に聞こえるのです。

実践:

  • 「強・弱・強・弱」のリズムを意識する: 内容語を「強」、機能語を「弱」として、文全体でこのリズムが生まれるように意識して音読する。
  • 「息継ぎ」を戦略的に使う: 意味のまとまりごとに、自然な場所で息継ぎをしましょう。これにより、話が整理されて聞こえ、聞き手も理解しやすくなります。

3.  イントネーションで「感情」を豊かに表現する

IELTSスピーキングでは、単なる事実の伝達だけでなく、あなたの意見や感情を効果的に伝えることも求められます。イントネーションは、この感情表現の強力なツールです。

  • 驚き: "Really?  I had no idea!" (「Really?」を急上昇調で)
  • 同意・共感: "Oh,  I see.  That makes sense." (「That  makes sense」を下降調で、落ち着いて)
  • 疑問・不確実さ: "Perhaps we could try another approach?" (「approach」で少し声が上がる)

採点官の視点:

IELTSの採点官は、単語や文法の正確さだけでなく、受験者がどれだけ自然で、意図を明確に伝えようとしているかを見ています。適切なストレスとイントネーションは、「この受験者は英語で効果的にコミュニケーションを取れる能力がある」という強いシグナルになるのです。 Cambridge Assessment Englishの資料でも、発音の評価基準に「intonation」が明確に含まれていることが確認できます。

今日からできる!ストレスとイントネーション練習法

これらのテクニックを身につけるには、継続的な練習が不可欠です。以下に、今日からすぐに始められる具体的な練習法をいくつかご紹介します。

1.  シャドーイング (Shadowing)

これが最も効果的な練習法の一つです。IELTSスピーキングのサンプル回答や、お気に入りのTED Talk、BBC Newsなどの自然な英語の音声を聞きながら、聞こえてくる音声をそっくりそのまま、少し遅れて真似して発音します。最初はスクリプトを見ながらでもOK。慣れてきたら、スクリプトなしで挑戦してみましょう。声の高さ、強弱、リズム、ポーズの取り方まで、徹底的に真似ることがポイントです。

2.  音読練習  (Reading Aloud)

IELTSスピーキングのサンプル回答や、興味のあるトピックに関する記事などを選び、声に出して読みます。読む前に、どこにストレスが置かれそうか、イントネーションはどうなるかを予測してから読むと、より効果的です。録音して自分の発音を聞き返してみると、改善点が見つかりやすいですよ。

3.  「感情」を込めた音読

同じ文章でも、喜んでいるとき、怒っているとき、悲しんでいるときなど、異なる感情を込めて読んでみましょう。これにより、イントネーションの引き出しが増え、より表現豊かなスピーキングができるようになります。例えば、"I love this city." を、心から感動しているように、あるいは皮肉を込めて、など、色々なトーンで言ってみてください。

4.  日常会話での意識

英語を話す機会があれば、ぜひこれらのテクニックを意識してみてください。例えば、友達に何かを説明するとき、自分の意見を言うときなど、少しだけ「ここを強調しよう」「この部分は少し上げて話そう」と意識するだけで、大きな違いが生まれます。最初はぎこちなくても、続けるうちに自然になっていきます。

私の経験談:

私が教えた学習者さんの中に、最初はどうしても単語が一つ一つ独立して聞こえてしまう方がいました。そこで、毎日10分間、好きな映画のセリフをひたすらシャドーイングしてもらったんです。3週間後、その方のスピーキングは驚くほど滑らかになり、特にPart 3での意見説明が格段に分かりやすくなりました。「セリフを真似るだけで、こんなに変わるんですね!」と、ご本人も驚かれていましたよ。

ストレスとイントネーションは、IELTSスピーキングのスコアを上げるための「隠れた武器」です。単語や文法を完璧にすることも大切ですが、これらの「音」のテクニックを磨くことで、あなたの英語は劇的に変わります。今日からぜひ、声に出して練習してみてください!あなたのスピーキングが、もっと自信を持って、もっと魅力的に響くことを願っています!

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