TOEIC文法:受動態をマスターしてスコアアップ!

TOEICの文法問題で「これ、どうしてこうなるの?」って思ったこと、ありませんか? 特に受動態(Passive Voice)って、なんだか複雑で苦手意識を持っている方も多いかもしれません。でも、大丈夫! 今日は、私が長年教えてきた経験から、受動態の「なぜ?」をスッキリ解説し、TOEICで確実に得点できるコツを、実際の学習者さんの声や具体的な例を交えながら、カフェでおしゃべりするみたいに、楽しくお伝えしていきますね。
受動態って、そもそも何? ~主語が「やられる」ってどういうこと?~
まず、受動態って聞くと、「〜される」って習ったけど、具体的にどういう時に使うんだろう? って思いますよね。実は、受動態は、「動作の対象」や「結果」に焦点を当てたい時に、とっても便利なんです。
例えば、こんな文。
「The company announced a new product.」(その会社は新製品を発表した。)
これは、会社が「発表した」という「動作」に焦点があります。でも、もし新製品の発表について話したいなら、どうでしょう?
「A new product was announced by the company.」(新製品がその会社によって発表された。)
ほら、主語が「A new product」(新製品)になって、「発表された」という「結果」に注目が集まりますよね。これが受動態の基本的な考え方です。
【学習者さんの声】
「最初は『〜される』って日本語に直訳しちゃって、なんか不自然だなと思ってました。でも、発表された『事実』に注目したい、って考えると分かりやすくなりました!」(Aさん、30代、事務職)
TOEICでは、特に「いつ、どこで、何が」起こったか、という事実を伝える文章が多いので、受動態は頻出なんです。特に、ビジネスシーンでよく使われる表現が多いので、この感覚を掴むことがスコアアップへの近道ですよ!
受動態の基本形:be動詞 + 過去分詞
受動態の形は、とってもシンプル。
主語 + be動詞 + 過去分詞 (V-ed/V-en)
これだけ! 過去分詞って、動詞の三段活用(例:make, made, made)の3番目の形のことですね。時制によってbe動詞は現在形(am/is/are)や過去形(was/were)に変わります。
【例】
- This report is written by my colleague. (このレポートは同僚によって書かれています。)- 現在形
- The contract was signed yesterday. (契約は昨日署名されました。)- 過去形
- The building will be completed next year. (その建物は来年完成されるでしょう。)- 未来形
【よくある間違い】
be動詞を忘れて、単に過去分詞だけを使っちゃう! 「The contract signed yesterday.」みたいな形。これは文法的に間違いなので、be動詞をしっかり入れるのを忘れないでくださいね。
TOEIC頻出! 受動態の「形」をマスターする
TOEICの文法問題では、この受動態の形を問う問題が本当に多いんです。特に、「空欄に適切な動詞の形を選ぶ」という形式で出題されます。
1. 現在形・過去形の受動態
まずは基本の現在形と過去形。文脈から「〜されている」のか、「〜された」のかを判断します。
【例題】
The new policy __________ to all employees last week.
A) inform
B) informs
C) informed
D) was informed
【解説】
「last week」(先週)と過去を示す言葉がありますね。そして、主語は「The new policy」(新しい方針)。方針が「通知する」のではなく、「通知される」側です。なので、受動態の過去形である「was informed」が正解! 答えはDです。この「by」や「to」といった前置詞がヒントになることも多いですよ。
2. 現在完了形・過去完了形の受動態
現在完了形や過去完了形の受動態もよく出ます。「have/has/had + been + 過去分詞」の形です。
主語 + have/has/had + been + 過去分詞
【例】
- The project has been successfully completed. (そのプロジェクトは無事に完了されています。)
- All the complaints had been carefully reviewed before the meeting. (会議の前に、すべての苦情は注意深く検討されていました。)
【ポイント】
現在完了の受動態は、「完了」「経験」「継続」のニュアンスに加えて、「〜されてきた」という結果が今も続いていることを示唆することが多いです。過去完了の受動態は、過去のある時点より前に「〜されていた」という状況を表します。
3. 未来形・助動詞を使った受動態
未来形(will + be + 過去分詞)や、助動詞(can, must, shouldなど)を使った受動態も押さえておきましょう。
主語 + will + be + 過去分詞
主語 + 助動詞 + be + 過去分詞
【例】
- The new system will be implemented next quarter. (新しいシステムは来四半期に導入されるでしょう。)
- This document must be properly filed. (この書類は適切にファイリングされなければなりません。)
- The issue should be addressed immediately. (その問題はすぐに取り上げられるべきです。)
【注意点】
助動詞の後ろは必ず「be動詞の原形」が来ます。過去分詞そのものだけが続くわけではないので注意してくださいね。
4. 現在進行形・過去進行形の受動態
「〜されているところだ」「〜されていたところだ」という進行中のニュアンスを表す受動態です。
主語 + be動詞 + being + 過去分詞
【例】
- The office is being renovated. (オフィスは改装されているところです。)
- At that time, the proposal was being discussed by the committee. (その時、その提案は委員会によって議論されているところでした。)
【TOEICでの狙われ方】
この「being」が抜けている選択肢がよく出てきます。「The office renovated.」のような形は間違い! 「being」が入ることで、進行中の受動態だと明確になります。
受動態の「意味」を理解する:能動態との使い分け
文法的な形が分かっても、なぜ受動態を使うのか、能動態とどう使い分けるのかが分からないと、文章のニュアンスを掴みきれません。TOEICでは、この「どちらの形がより適切か」を選ぶ問題も出題されます。
1. 主語を明確にしたい場合(能動態)
誰が(何が)その動作を行ったのか、その「主体」をはっきりさせたい場合は、能動態を使います。
【例】
Mr. Tanaka developed this software. (田中さんがこのソフトウェアを開発しました。)
ここでは、「田中さん」が主語で、彼が開発した「事実」を伝えています。彼の手柄や功績を強調したい場合に、この形が使われます。
2. 動作の対象や結果に焦点を当てたい場合(受動態)
先ほども説明しましたが、何が起こったのか、その「結果」や「対象」に注目させたい時に受動態を使います。
【例】
This software was developed by Mr. Tanaka. (このソフトウェアは田中さんによって開発されました。)
ここでは、「This software」が主語で、ソフトウェアが「開発された」という事実に焦点があります。開発したのが誰かよりも、ソフトウェア自体の存在や状態を伝えたい場合に有効です。
3. 動作の主体が不明または重要でない場合(受動態)
誰がやったのか分からない、または、誰がやったかは重要ではない、という場合にも受動態が使われます。
【例】
The documents were found in the archive. (書類はアーカイブで見つかりました。)
誰が見つけたのかは不明ですが、「書類が見つかった」という事実が重要です。
【学習者さんの声】
「TOEICのPart 5で、能動態と受動態のどっちを選ぶか迷った時、『誰が?』じゃなくて、『何が?』を主語にして文を考えてみたら、スッキリ解けるようになりました!」(Kさん、20代、学生)
4. 一般的な事実や習慣を表す場合(受動態)
多くの人が知っている事実や、一般的な習慣を表す場合にも受動態が使われることがあります。
【例】
Coffee is grown in many countries. (コーヒーは多くの国で栽培されています。)
これは、世界中の多くの人が知っている事実ですよね。
【ケーススタディ】受動態の理解でTOEICスコアが100点アップした話
私の生徒さんで、以前TOEICで500点台だったTさん(40代、営業職)がいました。彼は文法が苦手で、特に受動態になると混乱してしまうとのこと。そこで、まず基本の「be動詞 + 過去分詞」の形を徹底的に練習し、さらに「なぜ受動態を使うのか」というニュアンスの違いを、ビジネスメールの例などを使いながら丁寧に解説しました。
Tさんは、毎日通勤電車の中で受動態の練習問題を解き、週末には自分で簡単なビジネスメールを能動態と受動態の両方で書き換える練習をしました。
【before】
Tさんのメール:「We will send the report tomorrow.」(明日、レポートを送ります。)
【after】
Tさんのメール:「The report will be sent to you tomorrow.」(レポートは明日、あなたに送られます。)
このように、相手に「レポートを受け取る」という事実を伝えることを意識して受動態を使う練習をしたんです。その結果、約3ヶ月後には、TOEICの文法セクションでの間違いが激減し、なんと合計スコアが100点以上アップ! 特に、Part 5の文法問題で安定して正解できるようになり、自信につながったと喜んでいました。
このTさんのケースのように、受動態を「単なる文法ルール」として覚えるのではなく、「どんな時に、どんなニュアンスで使われるのか」を理解することが、TOEICスコアアップには不可欠なんです。
TOEICで差がつく! 受動態の応用テクニックと注意点
基本が分かったら、さらにTOEICで役立つ応用テクニックを見ていきましょう。
1. 「by 〜」以外の前置詞
受動態で「〜によって」を表す場合、必ずしも「by」とは限りません。特定の動詞と結びつく前置詞が決まっているものがあるので、これは丸暗記!
【例】
- be interested in 〜 (〜に興味がある)
- be surprised at / by 〜 (〜に驚く)
- be satisfied with 〜 (〜に満足している)
- be filled with 〜 (〜で満たされている)
- be known as 〜 (〜として知られている)
【TOEIC対策】
これらの熟語は、Part 5の空欄補充問題で非常によく出題されます。空欄の前後にある動詞や形容詞から、どの前置詞が入るかを判断する練習をしましょう。
2. 自動詞の受動態は作れない!
これは超重要! 目的語を取らない自動詞(例:arrive, sleep, happen)は、基本的に受動態にできません。
【間違い例】
✕ The train was arrived late. (電車は遅れて到着された。)
〇 The train arrived late. (電車は遅れて到着した。)
【見分け方】
「〜を」にあたる目的語がない動詞は、受動態にならないと覚えておきましょう。
3. 「get + 過去分詞」の受動態
「be + 過去分詞」の受動態と似た意味で、「get + 過去分詞」が使われることがあります。特に、日常会話や、少しくだけた表現で使われます。
【例】
- He got injured in the accident. (彼は事故で怪我をした。) → He was injured in the accident.
- I got invited to the party. (パーティーに招待された。) → I was invited to the party.
【TOEICでの注意点】
TOEICの公式問題集や公式教材では、「be + 過去分詞」が圧倒的に多く使われています。「get + 過去分詞」も間違いではありませんが、まずは「be + 過去分詞」の形をしっかりマスターすることが優先です。
実践! 受動態トレーニングドリル
さあ、ここまでの知識を使って、実際に問題を解いてみましょう!
ドリル1:空欄補充(形を問う問題)
1. All applications __________ by the deadline of Friday.
A) must submit
B) must be submitted
C) must submitting
D) must having submitted
2. The new marketing strategy __________ next month.
A) launch
B) launched
C) will launch
D) will be launched
3. We are confident that the issue __________ soon.
A) resolved
B) resolves
C) will be resolved
D) will resolving
ドリル2:能動態 vs 受動態(意味を問う問題)
次の文で、より適切なのは能動態と受動態、どちらでしょう?
1. (状況:会議で、新しいプロジェクトの担当者が決まったことを発表している)
「__________ Mr. Sato as the project leader for the new initiative.」
A) We appointed
B) Mr. Sato was appointed
2. (状況:顧客からの問い合わせメールに返信している)
「Regarding your inquiry, the requested information __________ in the attached document.」
A) is provided
B) provides
【解答&解説】
ドリル1
1. D) must be submitted (助動詞 + be + 過去分詞の形)
2. D) will be launched (未来の受動態)
3. C) will be resolved (未来の受動態。「問題が解決される」)
ドリル2
1. A) We appointed (「私たち(We)」が主語で、誰を任命したかを明確にしたいので能動態が適切)
2. A) is provided (「情報(information)」が主語で、情報が「提供される」という結果に焦点を当てたいので受動態が適切)
どうでしたか? 受動態の感覚、少し掴めてきましたか?
まとめ:受動態を味方につけて、TOEIC高得点を目指そう!
受動態は、TOEICの文法問題だけでなく、ビジネスシーンでのコミュニケーションにおいても非常に重要な役割を果たします。今日お話しした、
- 基本形「be動詞 + 過去分詞」をマスターすること
- 能動態との使い分け(焦点をどこに置きたいか)を理解すること
- 頻出の熟語や自動詞の受動態は作れない、といった注意点を押さえること
これらを意識して学習を進めれば、きっと受動態はあなたの強力な武器になるはずです。最初は難しく感じるかもしれませんが、今回ご紹介したような練習を地道に続けていくことで、必ず理解が深まります。焦らず、楽しみながら、TOEICのスコアアップを目指しましょう!応援しています!

