TOEIC Reading Part 5 文法問題攻略：頻出ルール徹底解説

TOEIC Reading Part 5、単語問題と並んで頭を悩ませるのが文法問題ですよね。でも大丈夫！この記事では、TOEIC頻出の文法ルールを、実際の学習者の体験談や具体的なケーススタディを交えながら、まるで友人に話すように分かりやすく解説していきます。単なる丸暗記ではなく、「なぜそうなるのか？」までしっかり理解して、Part 5の正答率をグッと引き上げましょう！

Part 5で差がつく！頻出文法カテゴリをマスターしよう

TOEIC Reading Part 5は、限られた時間の中で文法知識を正確に問われるセクションです。多くの学習者が「あと少しだったのに！」と悔しい思いをしています。そこで今回は、特に頻出度の高い文法カテゴリに絞り、具体的な解き方と注意点を、私の指導経験や生徒さんの成功事例を基にお伝えします。

1.  品詞問題：文脈から適切な品詞を選ぶコツ

Part 5の設問の多くは、空欄に入るべき単語の品詞を問うものです。単語の意味だけでなく、文の構造を理解することが鍵となります。例えば、動詞の隣に来るなら副詞、名詞を修飾するなら形容詞、といった基本的なルールを思い出してください。

ケーススタディ：品詞の混同で失点していたAさんの場合

Aさんは、形容詞と副詞の使い分けでよく間違えていました。特に、「very」や「extremely」のような副詞が形容詞を修飾することは理解していましたが、動詞や文全体を修飾する副詞の役割を曖昧にしていたのです。例えば、"The presentation was ___ impressive."  という文で、"impressive" が形容詞なので、それを修飾する副詞 "highly" を選ぶべきところを、形容詞の "high" を選んでしまうことがありました。

そこで、私はAさんに、「動詞を修飾する副詞は、動詞の直前か直後に来やすい」「文全体を修飾する副詞は、文頭や文末に来やすい」という傾向を意識するようにアドバイスしました。また、形容詞は名詞を修飾し、副詞は動詞、形容詞、他の副詞、そして文全体を修飾するという基本的な役割を再確認してもらいました。その結果、Aさんは品詞問題の正答率が約20%向上し、自信を持って解答できるようになりました。今では、「形容詞の友達は名詞、副詞はみんなの味方！」と、楽しんで品詞問題を解いています。

実践ドリル：空欄に適切な品詞を入れましょう！

• The manager ______ explained the new policy.  (advise)
 
• She gave a ______ speech  at the  conference.  (motivate)
• The report was ______ detailed.  (sufficient)

（解答：advise → advisedly / advised,  motivate → motivating / motivated,  sufficient → sufficiently）

2.  時制と時制の一致：過去の出来事を正確に描写する

TOEICでは、過去の出来事について語る場面が多く、過去形や過去完了形などの時制の理解が不可欠です。特に、過去の出来事と現在の関連性を示す現在完了形や、過去のある時点よりさらに前の出来事を示す過去完了形は、混同しやすいポイントです。

現場のリアルボイス：時制の壁にぶつかったBさんの話

Bさんは、過去のある時点を起点とした話になると、時制がごちゃ混ぜになってしまうのが悩みでした。例えば、「昨日、会議に出席した」という単純な過去の事実なら問題ないのですが、「会議に出席する前に、資料を準備していた」というように、過去の二つの出来事の前後関係を表現する際に、過去完了形を使うべきところで過去形を使ってしまうことが頻繁にあったのです。

私の経験上、時制でつまずく学習者の多くは、「過去のある時点」を明確に意識できていないことが原因です。そこでBさんには、まず文中の「when」「before」「after」「by the time」といった接続詞や副詞句に注目させ、過去の二つの出来事のどちらが先に起こったのかを矢印などで図示する練習をしてもらいました。例えば、「（資料準備：過去完了形）→（会議出席：過去形）」のように視覚化することで、時制の前後関係がクリアになります。この方法を取り入れてから、Bさんは時制問題の正答率が30%アップし、「過去の物語がスッキリ整理できるようになった！」と喜んでいました。

よくある間違い：過去形と過去完了形

• 間違い例: When I arrived at the station,  the train left.
 
• 正解: When I arrived  at the station,  the train had left.  (駅に着いたときには、電車は（すでに出てしまっていた）→ 書いてある動作よりも前に起こったことを示すために過去完了形)

3.  仮定法：もし〜だったら…という非現実的な状況を理解する

「もし私が鳥だったら…」のように、現実とは異なる状況や願望を表現する仮定法。TOEICでは、ビジネスシーンでの提案や、過去の出来事に対する後悔などを表現する際に登場します。特に、「If + 過去形,  〜 would +  動詞の原形」という現在や未来に関する仮定法と、「If + 過去完了形,  〜 would have + 過去分詞」という過去に関する仮定法は、セットで覚えることが重要です。

体験談：仮定法が苦手だったCさんのブレークスルー

Cさんは、仮定法が出てくると「if」の形だけで頭がいっぱいになり、意味を理解する前にパニックになっていました。特に、過去の出来事に対する仮定法（第三仮定法）が苦手で、「もし〜だったら、〜だっただろうに」という後悔の表現を正確に読み取ることができませんでした。例えば、"If I had known about the meeting,  I would have attended." という文を、「もし会議を知っていたら、出席しただろう」と直訳してしまい、本来の意味（知らなかったから出席できなかった、という後悔）を掴みきれていなかったのです。

そこで私はCさんに、仮定法を「現実とのギャップ」として捉える練習を促しました。そして、「If + 過去形」は「今の現実とは違う」、「If + 過去完了形」は「過去の現実とは違う」というように、現実とのズレを意識させるようにしました。さらに、仮定法過去完了の "would have + 過去分詞" は、「過去の行動（〜しなかった）」という結果とセットになっていることを強調しました。この「現実とのギャップ」という視点を取り入れてから、Cさんは仮定法の文章を正確に理解できるようになり、読解スピードも格段に上がりました。「仮定法は、残念な気持ちや、こうだったら良かったのに、という気持ちを表現する魔法の言葉なんだ！」と、今では楽しく学んでいます。

仮定法の基本形

• 現在・未来の仮定: If + 過去形,  〜 would + 動詞の原形
 
• 過去の仮定: If + 過去完了形,  〜 would have + 過去分詞

4.  関係代名詞：文を繋げて情報を整理する

関係代名詞（who,  whom,  whose,  which,  that）は、名詞を修飾する節（関係詞節）を導き、文を繋げて情報を整理するのに役立ちます。誰が、何が、どのように、といった情報を補足したいときに使われます。主格、目的格、所有格の違いを理解し、先行詞（関係代名詞が指す名詞）を正確に捉えることが重要です。

教える側の視点：関係代名詞の「落とし穴」

私が指導していてよく感じるのは、学習者が関係代名詞の先行詞を間違って理解してしまうケースです。特に、関係代名詞の直前の名詞が必ずしも先行詞とは限らない、という点に戸惑う方が多いようです。例えば、"I met the  man who lives next door." なら、"man" が先行詞だと分かりやすいですが、"There is a book on the table which I  want to  read." の場合、"table" と勘違いしてしまうことがあるのです。

このような間違いを防ぐためには、関係代名詞が導く節の内容が、どの名詞を説明しているのかを常に意識することが大切です。「〜する（〜である）〇〇」というように、自然な日本語にして意味が通る名詞を探すのがコツです。また、関係代名詞が主語になっているか目的語になっているか（＝主格か目的格か）を判断することで、その後の動詞の形（単数か複数か）も推測しやすくなります。TOEICでは、この関係代名詞を理解していると、長文読解のスピードが格段に上がりますよ！

関係代名詞の主な種類と働き

• who/whom: 人を指す（主格/目的格）
• whose: 人・物の所有を表す
• which: 物・事を指す（主格/目的格）
 
• that: 人・物・事全般を指す（主格/目的格）

5.  動名詞と不定詞：名詞的用法と動詞的用法の区別

動名詞（〜ing形）と不定詞（to +  動詞の原形）は、どちらも動詞から派生して名詞のように使われることができますが、どちらを使うかは動詞によって決まります。また、それぞれが持つ「〜すること」という名詞的な意味合いだけでなく、不定詞には「〜するために」という目的を表す副詞的な意味合いや、「〜することになっている」といった形容詞的な意味合いもあることを理解しておく必要があります。

学習者の声：動名詞と不定詞の選択で迷う！

「動名詞と不定詞、どっちを使えばいいの？」これは、多くの学習者が共通して抱える悩みです。特に、"enjoy" の後は動名詞、"want" の後は不定詞、といったように、動詞ごとに決まっている「お決まりのパターン」を覚えるのは大変ですよね。さらに、"try" のように、後に続く形によって意味が変わる動詞もあり、混乱してしまうことも。

この問題を克服するには、やはり「慣れ」が一番です。TOEICの過去問や公式問題集を繰り返し解き、どのような動詞がどちらの形を伴うのか、たくさんの例文に触れることが重要です。そして、単に暗記するだけでなく、「なぜその形になるのか？」を少し掘り下げて考えてみると、理解が深まります。例えば、動名詞は「すでに完了したこと、習慣的なこと」を表す傾向があり、不定詞は「これから行うこと、目的」を表す傾向がある、といったニュアンスの違いを意識してみると、単語の意味と結びつけて覚えやすくなります。私も、学生時代はこの区別が苦手でしたが、とにかくたくさんの問題を解いて、間違えたところは必ずノートにまとめて、繰り返し見直すことで克服しました。今では、この知識がPart 5だけでなく、Part 7の読解スピードアップにも繋がっています。

動名詞・不定詞を目的語にとる代表的な動詞

• 動名詞を好む動詞: enjoy,  finish,  avoid,  mind,  consider,  suggest,  postpone,  deny など
• 不定詞を好む動詞: want,  hope,  plan,  decide,  need,  agree,  promise,  refuse など
• どちらもとれるが意味が変わる動詞: try (〜してみる / 〜しようと試みる),  forget (〜したことを忘れる / 〜することを忘れる),  remember (〜したことを覚えている / 〜することを覚えておく) など

さあ、いかがでしたか？TOEIC Reading Part 5は、これらの文法ルールをしっかり理解し、繰り返し練習することで、必ず得点源にできます。焦らず、一つ一つのルールを丁寧にマスターしていきましょう！