ブログに戻る
Grammar2 閲覧3 min

「〜すること」が名詞に!英語の動名詞(-ing形)をマスターしよう

9English Team2025年12月13日
「〜すること」が名詞に!英語の動名詞(-ing形)をマスターしよう

英語学習者の皆さん、こんにちは!今日は、英語の文法でちょっと混乱しやすいけど、実はとっても便利で、使いこなせると表現の幅がぐっと広がる「動名詞」、つまり「〜ing形」が名詞として使われるケースについて、一緒に見ていきましょう!

「え、-ingって現在進行形とかで使うやつじゃないの?」と思ったあなた、大正解!でも、実はそれだけじゃないんです。この-ing形、主語になったり、目的語になったり、まるで普通の単語みたいに名詞の役割を果たしてくれるんです。これを知ると、英語の文章がもっとスムーズに読めるようになったり、自分で言いたいことを的確に表現できるようになりますよ。

今回は、実際に私が教えてきた生徒さんたちの体験談や、よくある間違い、そしてどうすればこの動名詞をマスターできるのか、具体的な練習方法まで、ギュッと詰め込んでお伝えします。まるでカフェでお友達に教えるみたいに、リラックスして読んでみてくださいね。

動名詞って、一体何者?

まず、動名詞の基本からおさらいしましょう。動名詞とは、動詞の原形に-ingをつけた形ですが、その働きは「名詞」です。つまり、「〜すること」という意味になります。

例えば、"read"(読む)という動詞がありますね。これに-ingをつけて、"reading" とすると、「読むこと」という意味の名詞になるんです。

例:

  • Reading is my  hobby.  (読むことは私の趣味です。)
  • I enjoy reading.  (私は読むことを楽しんでいます。)

どうですか?「読む」という動詞が、「読むこと」という「モノ」として扱われているのが分かりますよね。このように、動名詞は文の主語になったり、目的語になったり、前置詞の後にきたりと、様々な場所で名詞として活躍します。

動名詞と現在分詞の違いは?

ここでよくある疑問が、「-ing形って、現在分詞とも同じ形なのに、どう違うの?」という点です。これは、文の中での「役割」で区別します。

  • 動名詞:名詞の役割(〜すること)
  • 現在分詞:形容詞の役割(〜している)や、進行形を作る助動詞の後ろにつく

比較してみましょう:

  • 動名詞:Swimming is good for your health.  (泳ぐことは健康に良い。)→ 主語
  • 現在分詞:Look at the swimming boy.  (あの泳いでいる男の子を見て。)→ boyを修飾する形容詞
  • 現在分詞:He is swimming.  (彼は泳いでいます。)→ 進行形

このように、文脈によって-ing形の役割が決まります。最初は少し混乱するかもしれませんが、たくさんの例文に触れるうちに、自然と区別できるようになりますよ。

動名詞が主語になる!

動名詞が文の主語になるケースは、非常に一般的です。先ほどの例でもいくつか見ましたが、具体的な例をいくつか見てみましょう。

例1:

  • Learning a new language takes time and effort.  (新しい言語を学ぶことは、時間と努力がかかります。)

この文では、"Learning a new language" という動名詞句全体が主語になっています。動名詞の後に目的語(a new language)が続くこともよくあります。

例2:

  • Exercising regularly is essential for a healthy lifestyle.  (定期的に運動することは、健康的な生活を送る上で不可欠です。)

これも同様に、"Exercising regularly" という動名詞句が主語です。

よくある間違いと、その理由

ここで、学習者がよく犯す間違いを見てみましょう。

間違い:Exercising regularly are essential...

理由:動名詞(または動名詞句)は、単数扱いになります。たとえ「運動すること」が複数あるように感じても、概念としては一つなので、動詞は単数形の "is" を使います。これは、動名詞が単数名詞として扱われる、という文法ルールに基づいています。

正しい:Exercising regularly is essential...

私の経験談:以前、ある生徒さんが「Travelling to Japan was a dream.」と言いたかったのに、「Travel to Japan was a dream.」と言ってしまったんです。私は「あ、-ingをつけ忘れてるな」とすぐに気づきましたが、本人は「旅行」という単語で通じると思ったようです。でも、文の主語として「旅行する」という行為を名詞化したい場合は、やはり動名詞の "Travelling" が必要なんですよね。この生徒さんは、この後、動名詞の概念をしっかり理解して、スムーズに使いこなせるようになりました。

動名詞が目的語になる!

動名詞は、特定の動詞の後に続いて、その動詞の目的語になることも非常に多いです。これは、英語学習者にとって、覚えるべき動詞のリストが増えるということでもありますが、同時に表現の幅を広げるチャンスでもあります。

よく使われる動詞の例:

  • enjoy (〜を楽しむ)
  • finish (〜を終える)
  • avoid (〜を避ける)
  • mind (〜を気にする)
  • suggest (〜を提案する)
  • consider (〜を検討する)
  • quit (〜をやめる)
  • imagine (〜を想像する)
  • deny (〜を否定する)

例:

  • I really enjoy listening to music.  (私は音楽を聞くことを本当に楽しんでいます。)
  • She finished writing the report.  (彼女はレポートを書き終えました。)
  • Please avoid making noise in the library.  (図書館では騒音を立てないようにしてください。)
  • He suggested going to the cinema.  (彼は映画に行くことを提案しました。)

動名詞と不定詞(to + 動詞の原形)の使い分け

ここが、多くの学習者が頭を悩ませるところですよね。「enjoy」のような動名詞しか取れない動詞もあれば、「want」のように不定詞しか取れない動詞もあります。さらに、「like」や「love」のように、動名詞も不定詞も取れるけれど、ニュアンスが少し変わる動詞もあります。

動名詞しか取れない代表的な動詞:

  • enjoy,  finish,  avoid,  mind,  suggest,  consider,  quit,  imagine,  deny

不定詞しか取れない代表的な動詞:

  • want,  hope,  wish,  plan,  decide,  need,  agree,  promise

どちらも取れるが、意味が変わる動詞:

  • remember,  forget,  stop,  try

例えば、"stop doing" は「〜することをやめる」ですが、"stop to  do" は「〜するために立ち止まる」という意味になります。これは、動名詞が「行為そのもの」を指し、不定詞が「目的」を指す、という基本的な違いから来ています。

私の教え方:私は、これらの動詞をただ暗記させるのではなく、それぞれの動詞が持つ「意味合い」から推測できるように促します。例えば、「enjoy」は「楽しむ」という行為そのものを楽しむので動名詞。「want」は「〜したい」という未来への希望や計画なので不定詞、といった具合です。もちろん、最初は覚えるのが大変ですが、この「なぜ?」を理解すると、記憶に定着しやすくなります。

ケーススタディ:目標達成のための動名詞活用

ある生徒さん(仮にAさん)は、TOEICで700点を目指していました。特にリスニングは得意でしたが、リーディングで語彙や文法に引っかかって時間が足りなくなることが課題でした。そこで、私はAさんに、動名詞が使われている文章に特に注意して読む練習を提案しました。

練習内容:

  1. TOEICの公式問題集から、動名詞が主語や目的語になっている文章を抜き出す。
  2. それらの文章を音読し、動名詞の部分が「〜すること」と自然に訳せるか確認する。
  3. 特に、enjoy,  finish,  suggest などの動詞の後ろに来る動名詞に注目する。

結果:1ヶ月後、Aさんのリーディングスコアは700点を超え、特に文法問題での失点が減りました。彼女は、「動名詞が出てくると、その部分が『〜すること』という一つの塊だと理解できるようになったので、文章全体の意味を掴みやすくなりました。特に、ビジネスメールの読解問題で、相手の提案(suggesting)や依頼(asking)を素早く理解できるようになりました。」と語ってくれました。

動名詞が前置詞の後にくる!

前置詞(in,  on,  at,  for,  about,  of,  from,  after,  before など)の後には、必ず名詞か代名詞が来ます。そして、動詞を名詞化したい場合は、動名詞を使うのがルールです。

例:

  • Thank you for helping me.  (手伝ってくれてありがとう。)→ forの後ろに動詞helpの名詞形
  • She is interested in learning Japanese.  (彼女は日本語を学ぶことに興味があります。)→ inの後ろに動詞learnの名詞形
  • He talked about travelling around the world.  (彼は世界を旅することについて話しました。)→ aboutの後ろに動詞travelの名詞形
  • I look forward to meeting  you.  (お会いできるのを楽しみにしています。)→ toは前置詞なので、meetではなくmeeting

「to + 動詞の原形」との混同に注意!

ここで、よく間違えやすいのが "look forward  to" の "to" です。これは前置詞なので、後ろには動名詞が来ます。しかし、"want to",  "hope to" などの不定詞の "to" と混同してしまう学習者が多いんです。

間違い:I look forward to meet you.

正しい:I look forward to meeting you.

覚え方のコツ:「look forward to」は「〜を楽しみに待つ」という、ある程度「行為」に焦点を当てた表現だと考えましょう。一方、「want to」は「〜したい」という未来への願望や計画なので、不定詞がしっくりきます。このように、前置詞の後に来る "to" なのか、不定詞を作る "to" なのかを意識することが大切です。

私の体験談:以前、あるイベントで「I look forward to see you all.」と書かれたポスターを見たことがあります。私は「あ、これは間違いだ。でも、多くの人がこう書くかもしれないな」と思いました。後で、主催者にこっそり伝えたところ、すぐに修正してくれました。このように、ネイティブスピーカーでも間違えることがあるくらい、この区別は難しいものなんです。

動名詞のその他の使い方と注意点

動名詞は、上記以外にも、いくつかの特殊な使い方があります。

1.  主格補語として

be動詞の後ろに来て、主語が何であるかを説明する役割です。

例:

  • My favorite activity is swimming.  (私のお気に入りの活動は泳ぐことです。)
  • The best way to learn English is practicing every day.  (英語を学ぶ最良の方法は、毎日練習することです。)

2.  所有格の後ろに

所有格(my,  your,  his,  her,  its,  our,  their,  John's など)の後ろに来て、その所有格が誰の「〜すること」なのかを示します。

例:

  • I  appreciate your helping me.  (手伝ってくれて感謝しています。)
  • We discussed their  moving to another city.  (私たちは彼らが別の都市に引っ越すことについて話し合いました。)

3.  「動詞  + 前置詞」の後ろに

例えば、"look forward to",  "be interested in",  "depend on",  "think about" のような「動詞+前置詞」のセットの後ろにも、動名詞が来ます。

例:

  • He is thinking about quitting his job.  (彼は仕事を辞めることについて考えています。)
  • She insisted on paying for the meal.  (彼女は食事代を払うことを強く主張しました。)

注意点:動名詞を避けるべき場面

動名詞が便利だからといって、どんな時でも使えるわけではありません。特に、未来のことや、具体的な「行為」そのものではなく「物事」を指したい場合は、不定詞の方が適切なことがあります。

例:

  • I want to travel to Italy next year.  (来年イタリアに旅行したいです。)→ 未来の計画なので不定詞
  • He  decided to buy a new car.  (彼は新しい車を買うことに決めました。)→ 決定という行為なので不定詞

また、一部の動詞(例:help)は、動名詞と不定詞の両方を取ることができますが、意味がほとんど同じになる場合が多いです。

例:

  • He helped me (to) clean the room.  (彼は部屋の掃除を手伝ってくれた。)

この場合、"to" は省略されることも多いです。

実践!動名詞マスターへの道

さて、ここまで動名詞の様々な使い方を見てきました。では、どうすればこれを自分のものにできるのでしょうか?

1.  例文をたくさん読む・聞く

これが一番王道ですが、効果は絶大です。特に、TOEICやIELTS、Cambridge Englishなどの公式教材には、質の高い例文がたくさん載っています。これらの教材で、動名詞が出てきたら「これは名詞として機能しているな」と意識しながら読んでみましょう。リスニング教材で、耳で覚えるのも効果的です。

2.  動名詞が主語・目的語になる動詞リストを作る

自分でよく使う動詞や、苦手だと感じる動詞をリストアップし、その動詞が動名詞を取るのか、不定詞を取るのかを調べてみましょう。そして、その動詞を使った例文を自分で作ってみるのがおすすめです。例えば、「enjoy」なら、「I enjoy 〇〇ing.」という形で、自分が楽しんでいることをいくつか書き出してみましょう。

3.  瞬間英作文で練習する

日本語の文章を、動名詞を使って英語に訳す練習は非常に効果的です。最初は簡単な文から始め、徐々に複雑な文に挑戦していきましょう。

練習例:

  • 「泳ぐことは楽しい。」→ Swimming is fun.
  • 「私は本を読むのが好きだ。」→ I like reading books.
  • 「彼は騒ぐのをやめた。」→  He stopped making noise.
  • 「彼女は会議に出席することを提案した。」→ She  suggested attending the meeting.
  • 「この本を読むのに時間がかかった。」→ It  took me a long time reading this book.  (※この文は少し不自然かも。より自然なのは It took me  a long time to read this book.  なので、文脈で使い分けを意識しましょう。)

このように、自分で文を作ることで、動名詞の使い方がより深く理解できるようになります。

4.  間違いを恐れずに使ってみる

一番大切なのは、間違いを恐れずに、実際に英語でコミュニケーションを取ろうとすることです。間違えたら、その都度修正していけばいいんです。私も、学習者だった頃はたくさんの間違いをしました。でも、その一つ一つが、今の私の知識になっているんです。

動名詞は、一度理解してしまえば、英語の表現が格段に豊かになる文法項目です。焦らず、楽しみながら、少しずつマスターしていきましょう!応援しています!

関連記事

条件文タイプ1・2・3:英語学習者がつまずきやすいポイントと克服法
Grammar2

条件文タイプ1・2・3:英語学習者がつまずきやすいポイントと克服法

英語の条件文タイプ1・2・3を、初心者でもわかるように徹底解説!現実的な未来、ありえない現在、過去の後悔、それぞれの使い分けと例文、よくある間違い、克服法まで、経験豊富な講師が丁寧に教えます。

Invalid Date
未来を表現する英語:'Will' vs 'Going To' の使い分けマスターガイド
Grammar2

未来を表現する英語:'Will' vs 'Going To' の使い分けマスターガイド

英語の未来表現「will」と「going  to」の使い分けに迷っていませんか?この記事では、現役講師が具体的な例文、ケーススタディ、練習法を交え、会話で自信を持って使えるよう徹底解説!

Invalid Date
ゼロ冠詞の基本:英語で冠詞を使わない場面とは?
Grammar2

ゼロ冠詞の基本:英語で冠詞を使わない場面とは?

英語の冠詞「a」「an」「the」を使わない「ゼロ冠詞」の基本ルールを、学習者のリアルな例や実践ステップと共に徹底解説。抽象名詞、物質名詞、制度名など、冠詞をつけない場面を理解し、自然な英語表現を目指しましょう。

Invalid Date