TOEICリスニング:アクセントと発音の多様性を攻略しよう!

Hana Sensei2026年2月2日
TOEICリスニング:アクセントと発音の多様性を攻略しよう!

TOEICリスニングセクションで、なぜか聞き取れない…そんな経験ありませんか? 実は、英語には様々なアクセントや発音のバリエーションがあるんです。今回は、これらの違いを理解し、スコアアップにつなげるための実践的な方法を、私の経験も交えながらお話ししますね!

なぜTOEICリスニングでアクセントが壁になるのか?

TOEICのリスニングパートで使われる英語は、ネイティブスピーカーなら誰もが理解できる「標準語」だけではありません。アメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語、カナダ英語など、様々な国のアクセントが登場します。さらに、同じ国籍のスピーカーでも、地域によって、あるいは個人の話し方によって、微妙な発音の違いがあります。たとえば、「water」という単語一つとっても、アメリカ英語では「ウォーター」に近い発音ですが、イギリス英語では「ウォーラー」のように聞こえることがあります。これは、母音の発音や子音の脱落、リンキング(音の連結)などが原因で起こります。初めて聞くアクセントだと、単語を知っていても「あれ?  今何て言った?」と混乱してしまうのは、ごく自然なことなんです。

学習者が直面する典型的な問題点

多くの学習者が、特定のアクセントに慣れていないために、リスニングスコアが伸び悩むというケースをよく目にします。例えば、:

       
  • ケーススタディ1:田中さんの挑戦
      田中さんは、大学時代にアメリカ英語を中心に学習し、TOEICの模試ではリスニングパートで安定して300点台をキープしていました。しかし、実際の試験で、イギリス英語のナレーターが登場したパートで大きくつまずき、目標スコアに届きませんでした。「知っている単語なのに、全く聞き取れなかったんです」と、彼は悔しそうに語っていました。彼の問題は、特定のアクセントへの慣れ不足でした。
  • ケーススタディ2:李さんの悩み
    李さんは、教材のクリアな発音には慣れていましたが、実際の会話でよく聞かれる「リンキング」や「リダクション(音の脱落)」に弱点がありました。「I want  to go」が「アイウォンナゴー」に聞こえたり、「Did you go?」が「ディジュゴー?」のように聞こえたりする現象に、最初は戸惑っていました。特に、速いスピードで話されると、単語と単語がくっついて一つの音の塊のように聞こえるため、どこで単語が区切られているのか把握するのが難しかったのです。

これらの例のように、学習者はしばしば、教材の「きれいな」発音と、実際の試験で使われる多様な発音とのギャップに苦しみます。

TOEICリスニングで役立つ!アクセント別攻略法

では、具体的にどうすれば、これらのアクセントの壁を乗り越えられるのでしょうか? いくつかの実践的なアプローチをご紹介します。

1.  主要な英語アクセントに触れる機会を増やす

TOEICでよく登場するアメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語を中心に、様々なアクセントに意識的に触れることが重要です。:

  • アメリカ英語: ニュース(CNN,  ABC Newsなど)、ハリウッド映画、アメリカのポッドキャスト。
  • イギリス英語:  BBCニュース、イギリスのドラマ(『Sherlock』、『The Crown』など)、BBC Radio 4の番組。
  • オーストラリア英語: オーストラリアのニュース(ABC News Australia)、オーストラリアのコメディ番組や映画。

最初は戸惑うかもしれませんが、毎日少しずつでも良いので、これらの素材に触れることで、耳が徐々に慣れていきます。特に、同じ内容が異なるアクセントで話されているものを聞き比べると、違いが明確になり、理解が進みます。

2.  発音の「特徴」を理解する

アクセントごとの発音の「癖」を知っておくと、聞き取りが楽になります。:

  • アメリカ英語の「r」音:  アメリカ英語では、単語の最後や子音の前にある「r」の音がはっきりと発音される傾向があります(例:「car」、「far」)。
  • イギリス英語の「r」音: イギリス英語(特に南部)では、この「r」の音が発音されない(脱落する)ことが多いです(例:「car」は「カー」、「far」は「ファー」のように聞こえる)。
  • オーストラリア英語の母音: オーストラリア英語は、母音の発音が独特で、例えば「day」が「ダイ」に近く、「night」が「ノイト」のように聞こえることがあります。

これらの特徴を知っているだけでも、「これはイギリス英語だな」「これはオーストラリア英語かもしれない」と推測する手がかりになり、聞き取りの助けになります。

3.  リンキングとリダクションに注意を払う

これはTOEICリスニングで最も頻繁に遭遇する「聞き取れない原因」の一つです。:

  • リンキング(音の連結): 単語の最後の子音と、次の単語の最初の母音がつながる現象。例:「get out」→「ゲラウト」、「an apple」→「アナッポー」。
  • リダクション(音の脱落): 速く話す際に、一部の音が弱まったり、消えたりする現象。例:「want to」→「wanna」、「going to」→「gonna」、「Did you」→「Didja」。

これらの現象に慣れるためには、シャドーイング(聞こえてくる英語を真似して発音する練習)が非常に効果的です。教材の音声を一時停止しながら、リンキングやリダクションが起こっている箇所を意識して、そっくりそのまま真似てみてください。

実践!アクセント別シャドーイング練習法

「でも、どうやって練習すればいいの?」という方のために、具体的な練習法をご紹介します。

ステップ1:教材選びのコツ

TOEIC対策教材の中には、様々なアクセントを収録しているものがあります。もし手元になければ、YouTubeなどで「English accents practice」や「TOEIC listening  accents」と検索すると、多くの無料リソースが見つかります。まずは、アメリカ英語とイギリス英語の短い会話を聞き、聞き取れる単語とそうでない単語を書き出してみましょう。

ステップ2:ディクテーションで弱点発見

特定のアクセントの短い音声(30秒〜1分程度)を選び、聞こえた通りに書き取る「ディクテーション」を行います。書き終わったら、スクリプトと照らし合わせ、どこが聞き取れなかったのか、なぜ聞き取れなかったのか(アクセント? リンキング? リダクション?)を分析します。例えば、

  • Before:「I can’t understand what he is saying.」という音声を聞き、スクリプトを見たら「I can't understand what he is saying.」と書かれている。でも、音声では「アイキャンスタスタンワッティセイン」のように聞こえて、"what he is" の部分がうまく聞き取れなかった。
  • After: リダクションの「what he is」が「what-he-is」と区切って聞くのではなく、「ワッティス」のように繋がって聞こえることを意識して練習。再度シャドーイングを行うと、以前よりスムーズに聞き取れるようになる。

このように、自分の弱点を明確にすることが上達への近道です。

ステップ3:アクセント別シャドーイング

ディクテーションで見つけた弱点を克服するために、その音声を使ってシャドーイングを行います。:

  • まずはゆっくりと: 最初はスクリプトを見ながら、ゆっくりとしたスピードで、リンキングやリダクションを意識しながら真似します。
  • 徐々にスピードアップ: スクリプトなしでも真似できるようになってきたら、徐々に元の音声のスピードに近づけていきます。
  • 感情も込めて: ただ音を真似るだけでなく、話者の感情やイントネーションも意識すると、より自然な発音に近づけます。

この練習を続けることで、特定のアクセントに対する「耳の壁」がどんどん低くなっていきます。私が指導した生徒さんの中にも、このシャドーイングを毎日続けた結果、TOEICリスニングセクションで3ヶ月で50点以上スコアが伸びた方が複数います。特に、それまでイギリス英語が苦手だった方が、この練習法で克服し、目標スコアを達成したケースは印象的でした。

学習者が陥りがちな落とし穴と、それを避ける方法

アクセント対策を進める上で、いくつか注意しておきたい点があります。

落とし穴1:完璧主義になりすぎる

全てのアクセントをネイティブスピーカーのように完璧に使いこなす必要はありません。目標は、TOEICで出題される範囲の音声を「理解できる」レベルになることです。多少の聞き間違いは誰にでもあります。あまり気にせず、全体的な意味を掴むことを意識しましょう。

落とし穴2:単語学習に偏りすぎる

単語を知っているだけでは、アクセントが違うと聞き取れないことがあります。発音とセットで単語を覚える、あるいは、発音記号だけでなく、実際の音声を聞いて覚える習慣をつけましょう。例えば、「schedule」という単語も、アメリカ英語では「sked-jool」、イギリス英語では「shed-yool」と発音が異なります。これは、単語帳で文字だけ覚えていると混乱しやすいポイントです。

落とし穴3:リスニング素材が偏る

いつも同じ教材、同じナレーターの声ばかり聞いていると、耳がその「特定の発音」にしか慣れなくなってしまいます。TOEICの公式問題集はもちろんのこと、様々な国のスピーカーが登場するYouTubeチャンネルや、映画、ドラマなどを活用して、耳の「守備範囲」を広げることが大切です。

まとめ:多様な英語を「友達」にしよう!

TOEICリスニングにおけるアクセントや発音の多様性は、確かに挑戦ですが、乗り越えられない壁ではありません。今回ご紹介したように、:

  • 主要なアクセントに意識的に触れる
  • 発音の特徴を理解する
  • リンキングやリダクションに慣れる
  • シャドーイングで実践練習する

これらのステップを踏むことで、あなたのリスニング力は確実に向上します。最初は難しく感じるかもしれませんが、焦らず、楽しみながら続けてみてください。色々な英語の響きを「友達」のように感じられるようになれば、TOEICリスニングはきっと得意科目になりますよ! さあ、今日から早速、色々な英語に触れてみませんか?

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